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2017.01.07

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野中 朋美助教(理工・経営システム工)が、日本機械学会設計工学・システム部門「優秀講演表彰」(2015年度)を受賞

野中 朋美助教(理工学部・経営システム工学科)の研究発表が、日本機械学会設計工学・システム部門「優秀講演表彰」(2015年度)を受賞しました。

野中助教が受賞した同賞は、同学会同部門講演会(年1回開催)の研究発表の中で、同学会同部門が「研究内容」「プレゼンテーション」の審査項目について審査した結果、優秀と認めた研究発表に対しておくるものです。野中助教は、2015年9月23日(水)~25日(金)、信州大学で開催された第25回同部門講演会でおこなった研究発表で同賞を受賞しました。
野中助教が行った研究発表は「顧客の予測退店事項を考慮した飲食店における動的な座席割当てシステム」で、水山研究室(理工学部・経営システム工学科・水山 元教授)の卒業生清水香那さんとの共同研究です*。

同研究は、飲食店における来店時の座席案内を対象に、顧客の待ち時間を均等化する案内方法を提案したものです。実際の店舗運営においては、満席でない状態であっても席の空き状況や顧客グループの人数と収容可能人数の関係により待機中の顧客をすぐに案内できない場合があります。従来の案内方法の代表的なものに、先頭から案内するFIFO(First In First Out)や、大人数グループに対して収容可能な座席が空くまでその後の少人数グループを優先して案内する方法がありますが、これらの方法ではグループ人数の多寡によって待ち時間に差が生じる課題がありました。これらの課題に対して、野中助教らは、店舗の席情報から顧客の退店までの時間を予測し、仮想上で案内することによって、案内時の座席の割当て効率を上げ、顧客の待ち時間の均等化および座席の稼働率向上を図ることを提案しました。そして、従来の一般的な案内方法と提案法をシミュレーションにより比較し、その効果を検証しました。

野中助教の研究発表は、飲食店顧客に対する座席割当てを支援する手法として従来手法よりも平均待ち時間や偏りの改善を可能としていることや、サービスの顧客満足とリソース利用の効率化を両立していること等が評価され、同賞にふさわしいと認められました。
なお、第25回大会では、130件の研究発表があり、うち4件に同賞がおくられました。

2016年10月9日(木)、慶應義塾大学で開催された「第26回日本機械学会 設計工学・システム部門講演会」において表彰式が行われました。

 * 同研究は、水山元教授(理工学部経営システム工学科)研究室で行われた共同研究で、野中助教の他、以下の2名が共同研究者として研究にかかわっています。

清水 香那(青山学院大学理工学部経営システム工学科水山元教授研究室2014年度卒業)
水山 元(青山学院大学理工学部経営システム工学科教授)