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理工学研究科院生2名が「第8回CSJ化学フェスタ2018」で「優秀ポスター発表賞」受賞

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2019.1.7

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理工学研究科院生2名が「第8回CSJ化学フェスタ2018」で「優秀ポスター発表賞」受賞

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古宮裕章さん(理工学研究科理工学専攻化学コース2年・長谷川美貴教授研究室)と佐相輝さん(理工学研究科理工学専攻化学コース1年・長谷川美貴教授研究室)が、2018年10月23日(火)~25日(木)、タワーホール堀船(東京都江戸川区)で開催された、公益社団法人日本化学会主催「第8回CSJ化学フェスタ2018」で「優秀ポスター発表賞」を受賞しました。

同賞は、学生によるポスター発表の中で、複数の審査員によって採点され高得点である人に与えられます。
今回、8分野、合計1,032件の発表が行われ、この中から審査を希望するポスター発表に対し、9件の「最優秀ポスター発表賞(CSJ化学フェスタ賞)」および184件の「優秀ポスター発表賞」が与えられました。

有機分子と金属で成り立つ化合物は、錯体と呼ばれます。古宮さんと佐相さんが所属する長谷川研究室では、金属にレアアースを用いたレアアース錯体*の研究に取り組んでいます。レアアース錯体は、紫外線を当てることで可視光から近赤外光までの広い領域に発光します。その発光は、分子配列や媒体の影響を強く受けることが知られており、分子設計や配列制御により強く光るレアアース錯体の開発が注目されています。

古宮さんは、「希土類錯体を固定化したZnOナノロッドの構造と光学特性」と題し研究発表を行いました。
古宮さんは基板上に方向性を持たせながら結晶成長させた酸化亜鉛(ZnO)のナノロッド表面に、レアアース錯体を固定化し、新しい発光性ハイブリッド材料を開発しました。このナノロッドが六角柱型で化学的性質が面依存性を有することを利用し、レアアース錯体をこの結晶の側面にのみ化学結合させることで、偏光発光を促す新たな発光特性を有します。このような系は類がなく、応用への展開も期待されます。

佐相さんは、「ヘリカルな水溶性Eu錯体と金属イオンの相互作用によるセンシング特性」と題し研究を発表しました。
佐相さんは、有機分子がヘリカルに巻き付くようにレアアースと結合し、水中で極めて安定な構造を保つ発光性レアアース錯体を用い、特定の金属をセンシングできる系を発見しました。今回は特に、2価の銅イオンとこの錯体が選択的に相互作用するとともに、分子構造が大きく変化することを実験で証明できました。このような系は、生体におけるセンシング等への展開が期待されます。

古宮さんおよび佐相さんの研究発表は、希土類特有の発光や相互作用を利用した研究成果、およびプレゼンテーションの内容や質疑応答の態度が評価され、「学生講演賞」にふさわしいと認められました。

*レアアース錯体・・・レアアース錯体は、レアアース(希土類)と有機分子を配位結合させた物質。地球上の存在量が希少である金属、社会的な需要が多く供給が追いつかないような金属などがレアアースとして扱われる。