TOP

NEWS

POSTED

2020.12.09

TITLE

西島萌恵さん(理工学研究科)が「5th Nanosynergetics Workshop」で「Excellent Presentation Prize」を受賞

西島萌恵さん(理工学研究科理工学専攻化学コース1年・阿部二朗教授研究室)が、2020年11月13日(金)に開催された「5th Nanosynergetics Workshop」において、「Excellent Presentation Prize」を受賞しました。

同会議は、ナノ光機能性材料にかかわる研究者が最新の研究成果を発表し、情報交換をする目的で開催される国際会議ですが、今年はZoomを使ったオンライン会議形式で開催されました。若手研究者および学生計24名がオンライン口頭発表を行い、そのうちの4名に同賞が贈られました。

西島さんの研究発表題目は、「Singlet Biradical Character: Radical Reactivity of Bis(Imidazolyl Radicals)(一重項ビラジカル性 : ビスイミダゾリルラジカルのラジカル反応性)」で、二つの不対電子を有する一重項ビラジカルについて実験的に評価したものです。一重項ビラジカルはユニークな特徴を有することから高い関心が持たれていますが、その高い反応性と短寿命性から、これまで実験的に一重項ビラジカル性を評価することは困難とされてきました。西島さんは、紫外光照射によって一重項ビラジカルを生成するフォトクロミック分子を用いて、一重項ビラジカルがラジカル再結合反応により元の状態へ戻るまでの反応過程を観測することで、ラジカル反応性という実験な指標を用いて一重項ビラジカル性を見積もることに成功しました。

西島さんの発表は、フォトクロミック分子を積極的に利用した一重項ビラジカルの新しい実験的評価方法に関する秀逸な研究成果に加え、英語による優秀なプレゼンテーションが評価され、同賞に値すると認められました。

*フォトクロミック分子:
光によって可逆的に分子構造が変化し、色や分子の性質を変える分子のことをいいます。阿部研究室で開発された高速フォトクロミック分子は、色や分子の性質が高速に変化するといった従来のフォトクロミック分子にはない性質を持っており、外に出た時のみ着色するサングラスやリアルタイムホログラムなどへの応用が期待されています。

関連情報