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2021.12.13

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西島萌恵さん(理工学研究科)が「11th Asian Photochemistry Conference」で「The Best Short Oral(Poster) Award of APC 2021」を受賞

2021年10月31日(日)~ 11月4日(木)、オンラインで開催された「11th Asian Photochemistry Conference」において、西島萌恵さん(理工学研究科理工学専攻化学コース博士前期課程2年・阿部二朗教授研究室)が「The Best Short Oral(Poster) Award of APC 2021」を受賞しました。

同会議は、光化学に関わる研究者が最新の研究成果を発表し、情報交換をする目的で、2年に一度開催される国際会議です。この賞は、学生による研究発表の中から特に優れていると認められた研究発表に贈られるもので、今年は計143名が発表を行い、そのうちの16名の学生に同賞が贈られました。

西島さんの研究発表題目は、「Qualitative Measure of Biradical Character Based on Radical Recombination Reaction(ラジカル再結合反応に基づくビラジカル性の定性的評価)」で、二つの不対電子を有するビラジカルについて実験的に評価したものです。ビラジカルは特徴的な電子状態や反応性を示すことから現在まで盛んに研究が行われています。しかし、ビラジカル種は反応活性の高い化学種であり寿命が短いことから、その評価方法は間接的手法に限定されていました。西島さんは、紫外光照射によってビラジカル種を生成するフォトクロミック分子に着目することで、ラジカルの反応性という実験な指標を用いてビラジカル性を見積もることに成功しました。

西島さんは2020年11月に行われたナノ光機能性材料に関する国際会議「5th Nanosynergetics Workshop」において「Excellent Presentation Prize」を、2021年9月に光化学協会が開催した「2021年光化学討論会」で「優秀学生発表賞(ポスター)」を受賞しました。

西島さんの研究発表は、秀逸な研究成果に加え、英語による優秀なプレゼンテーションや質疑応答の態度が評価され、同賞に相応しいと認められました。

*フォトクロミック分子とは・・・光によって可逆的に分子構造が変化し、色や分子の性質を変える分子のことをいいます。阿部研究室で開発された高速フォトクロミック分子は、色や分子の性質が高速に変化するといった従来のフォトクロミック分子にはない性質を持っており、外に出た時のみ着色するサングラスやリアルタイムホログラムなどへの応用が期待されています。

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