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2024.06.26

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【理工学研究科】早内大介さん(理工学専攻 化学コース 博士前期課程2年・長谷川美貴研究室所属)が、「第40回希土類討論会」で「学生講演賞」を受賞

2024年5月16日(木)~18日(土)、「第40回希土類討論会」(日本希土類学会主催)が松山市立子規記念博物館(愛媛県松山市)で開催され、早内大介さん(理工学研究科 理工学専攻 化学コース 博士前期課程2年・長谷川美貴研究室所属)が「バリンアミド-フェナントロリンを有するキラルな四座配位子を用いた希土類錯体の発光スペクトル」と題して講演を行い、「学生講演賞」を受賞しました。

発表概要

発表題目:バリンアミド-フェナントロリンを有するキラルな四座配位子を用いた希土類錯体の発光スペクトル
研究者:長谷川美貴教授(理工学部 化学・生命科学科)、中山尚史博士(コンフレックス株式会社) 、大野礼雄さん(理工学研究科 理工学専攻 化学コース 博士後期課程1年・長谷川美貴研究室)、大曲仁美博士(長谷川美貴研究室 前助教)

アミノ酸の一種であるバリンアミド(L-バリンアミド塩酸塩)を発光性の希土類化合物に組み込むことで、発光が円を描きながら放出される現象を有することを発見するとともに、機械的な刺激によるエネルギーを希土類の発光に変換できる系であることを実験的に証明し、従来にない計算化学のアプローチも適用し現象を精緻に説明できました。これらを誠実に発表し闊達な議論を通し、高い評価を得て受賞に至りました。
本研究は、公益財団法人山田科学振興財団およびJSPS科研費 JP20H05832(学術変革領域研究(A))の支援による研究成果です。

早内大介さん(理工学研究科 理工学専攻 化学コース 博士前期課程2年・長谷川美貴研究室所属)

受賞者からのコメント

早内大介さん(理工学研究科 理工学専攻 化学コース 博士前期課程2年・長谷川美貴研究室所属)

この度は、第40回希土類討論会にて「学生講演賞」という大変栄えある賞をいただき大変嬉しく思います。今回の研究発表では、機械的な刺激によって発光する現象であるトリボルミネッセンス(TL)の原理解明に焦点を当てました。具体的には、設計した分子の構造解析、特殊な方法を使った測定や計算化学の観点や、TLの新たな視点から、原理を考察しました。特に計算化学のアプローチは、実験ではわからなかった分子間での化学反応が、TLの原理に重要であることを明確に示すことができました。結晶成長やこれまでにない計算化学の適用など、時間や工夫に力をたくさん使いましたが、根気強く実験を行うことで成果を挙げることができました。
今回の受賞は、日々熱心にご指導いただいている長谷川美貴先生をはじめ、中山尚史博士、大曲仁美助教や先輩たちの親身な連携のひとつの集大成だと思います。たくさんのご縁に厚く御礼申し上げます。この受賞を励みに、今後より一層、研究活動に精進してまいります。

早内大介さん(理工学研究科 理工学専攻 化学コース 博士前期課程2年・長谷川美貴研究室所属)

指導教員からのコメント

長谷川美貴教授(理工学部 化学・生命科学科)

私たちの研究の柱となる日本希土類学会から、早内さんが講演賞を受賞したことはとても嬉しく誇りに思います。共同研究者である中山尚史博士(コンフレックス株式会社)ならびに学会関係各位に感謝いたします。明日からも研究室全体で明るく元気に研究に邁進してまいります。今後とも、長谷川研究室への応援をよろしくお願いいたします。

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