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2025.01.08
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【AG150】「青山ビジネスプランコンテスト 最終審査会」を開催
2024年11月30日(土)、「青山ビジネスプランコンテスト 最終審査会」を青山キャンパス 本多記念国際会議場(大学17号館)にて開催しました。校友の金ヶ江悦子さん(国際マネジメント研究科修了生)の司会のもと、開会式後に、アイデア部門の候補27件の中から選ばれた3件の最終審査会、次に起業部門の候補25件の中から選ばれた3件の最終審査会を実施しました。審査員による最終審査の間に、特別対談「青学から世界を変える! スタートアップが生み出すシン・潮流」を実施し、表彰式と約5時間にわたり盛りだくさんの企画を展開しました。
青山ビジネスプランコンテストとは
青山学院が創立150周年を迎えることを記念し、青山学院大学は第1回目の「青山ビジネスプランコンテスト」を開催しました。青山学院の生徒・学生・卒業生の皆さんのアントレプレナーシップの醸成を促すとともに、新たなビジネスにチャレンジする土壌を築くためにスタートアップを支援し、青山学院発ベンチャーを育成することが目的です。青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(ABS)の修了生組織「ABSアルムナイ」が2019年から開催してきた「アイデアピッチコンテスト」を継承し、2024年に青山学院創立150周年記念事業として青山学院大学が主催するものです。
本コンテストでは、2つの部門を設けています。
【アイデア部門】は、誰でも参加できるビジネスアイデアのコンテストです。A4用紙一枚に、これまでにない斬新なビジネス、社会に貢献するビジネスなど、自由な発想でアイデアを課しています。優勝者には賞金3万円のほか、後援企業・団体から副賞が授与されます。
【起業部門】は、1年以内に起業を目指している方、あるいは、すでに起業している方(起業3年以内)を対象としたコンテストです。A4用紙数枚に、具体的なビジネスプランをまとめて示していただきます。優勝者には事業支援金として賞金100万円が授与されます。
そして、総計50件を超える多数のエントリーの中から、厳正なる審査の結果、最終審査会に出場する各部門3チームが決定し、最終審査会にて、受賞者が決定されます。
開会式 主催者挨拶
稲積宏誠学長
アントレプレナーシップの教育は、大学の取り組みとして進めるべく、次年度から本格的に授業等で実施していく予定です。今回の取り組みは、本学の国際マネジメント研究科(ABS)で先行導入しているもので、その内容が素晴らしいことから、議論を重ねた結果、広く学部でも導入することにしました。アントレプレナーシップは起業するためだけではなく、日常生活でもとても大切な意義のあるものです。イノベーションを起こすさまざまなアイデアをゼロベースで考えていくトレーニングを意味しているからです。そして、その実践の場としてこのコンテストをとらえていければ良いかなと思っています。起業は、そのアウトプットの一つです。大学としては、アントレプレナーシップの教育とこのコンテストを最大限サポートしていきたいと考えます。本日のコンテストが充実したものとなり、参加した方々がコンテストを通して得られた気づきによって、明日から様々な取り組みに前向きな気持ちになれることを期待して、開会の挨拶をさせていただきます。
最終審査会出場者によるプレゼンテーション
アイデア部門、起業部門の出場者によるプレゼンテーションが行われ、各発表後に審査員からの質疑応答が展開されました。
チーム「まみこ」
岸本真愛美さん、河田瑞季さん、塩田航大さん(いずれも国際マネジメント研究科 国際マネジメント専攻 デイタイムコース 専門職学位課程2年)
テーマ:旅行におけるマナー 正しく楽しく観光したい! マナーを守りやすい、守ると楽しいサービスアプリ「DO(どお)するJAPAN」持続可能な観光地づくりを目指す。
チーム名:「Next Phase」
原田洋一郎さん、八井田真生さん(いずれも国際マネジメント研究科 国際マネジメント専攻 イブニングコース 専門職学位課程2年)
テーマ:脳卒中患者向け復職支援サービスの構築
<審査員>
本田俊介氏 (日本航空株式会社 執行役員、株式会社ジェイエア 代表取締役社長)
ワイス貴代氏 (エア・カナダ アジア太平洋地区 統括支社長、青山経済人会 会長)
伊藤正貴氏 (株式会社東急百貨店 事業推進室室長、ABSアルムナイ会長)
小谷恵子氏 (東海大学観光学部観光学科准教授、青山学院校友会副会長、ABSアルムナイ代表幹事)
チーム「CyclingConcierge.jp」
山口章平さん、瀨戸寿夫さん、福井洋さん、松尾修作さん(いずれも国際マネジメント研究科 国際マネジメント専攻 イブニングコース 専門職学位課程2年)
テーマ:台湾観光客をターゲットとした国内サイクル・ツーリズムの開発、文化やコンテンツ、ツアーの提供
<審査員>
熊平美香氏 (昭和女子大学 キャリアカレッジ学院長国際マネジメント研究科特任教授)
髙橋文郎氏 (青山学院大学 名誉教授)
川邊健太郎氏 (LINE ヤフー株式会社 代表取締役会長)
加藤由紀子氏 (SBIインベストメント株式会社 取締役 執行役員、CVC事業部長)
対談イベント
続いて、「青学から世界を変える! スタートアップが生み出すシン・潮流」と題して、株式会社ポピンズ IR室長兼ブランドコミュニケーション部GMの黒川美穂子氏(国際マネジメント研究科修了生)がモデレーターとして登壇され、起業家の株式会社くふうカンパニー代表執行役の穐田誉輝氏(経済学部卒業生)との対談を行いました。
穐田氏は、本学卒業後、ベンチャーキャピタルに就職し、さまざまな起業家や社長との出会いを経て、自ら起業した経験に触れたうえで、「テクノロジーを中心に起業する人は若年層に広がっています。インターネットの存在が大きいと思います。起業を支える環境が整っているので、リスクなく始められます。能力の差はあまりないと考えますので、起業したいという強い気持ちをもって、失敗を恐れず準備することが大切です。元々ゼロベースから立ち上げるので、起業しても失うものは何もないので、まず行動してそれから考えてみてもよいのではないでしょうか。最初から100点を狙わず、失敗を前提として始めて、何回かトライすれば、きっとうまくいくと思います。起業にリスクはほとんどなくメリットしかないと思いますよ。」と、参加者にエールを送りました。
また、「皆であれこれ根をつめて考えるのにさまざまな人が集まりやすい、協力者も得やすい場所として適している渋谷に、青学のキャンパスがあります。私がインターネットを駆使して起業したのもこの渋谷でした。この立地の良さを生かして、起業、プロの経営者の育成や事業継承を学べるような仕組みを作れれば、他には類をみない優位性が生まれると思います。そうすれば、シリコンバレーにおけるスタンフォード大学のように、渋谷における新しいアントレプレナーシップを生み出す青学になれると思います。」と起業家らしい提言をされました。来場者からの質疑応答を経て、大きな拍手をもって対談は終了しました。
審査結果
最後に、表彰式を行い、髙橋文郎審査委員長から審査結果が発表されました。
原田洋一郎さんのコメント
ABSに入学する前からあたためていたアイデアをブラッシュアップしてABSの先生や先輩にも相談して、青山学院創立150周年を機に取り組みました。これからも、活動を前に進めながら社会貢献していければと思います。どうもありがとうございました。
【起業部門】
<優勝>
チーム「CyclingConcierge.jp」
山口章平さん、瀨戸寿夫さん、福井洋さん、松尾修作さん(いずれも国際マネジメント研究科 国際マネジメント専攻 イブニングコース 専門職学位課程2年)
山口章平さんのコメント
今日はありがとうございました。コンテストを用意していただけた大学、運営していただいたABSアルムナイの皆様に御礼申し上げます。ビジネスコンテストは、起業を目指す者にとって、起業自体は先であったとしても、一つ一つのマイルストンとして励みになると思いました。審査員の方から講評をいただいて、新しい気付きもありました。起業めざしてこれからも進んでいきたいと思います。
審査員からは、「6分のプレゼンテーションや質疑応答のやりとりを通して深堀りし、やりきることができて良い経験になったのではないかと思います。ゼロからの新しい発想やチャレンジすることの大切さをこちらも学べました。」「ここからブラッシュアップして一歩踏み出してください。青学の先輩をたより、人脈を増やし、世界を広げてください。」「独創性や課題性がありました。大意があることは仲間も増え応援する人も増えます。これからもがんばってください。」とエールが送られました。
髙橋文郎委員長のコメント
皆さん、とても素晴らしい発表でした。まず、どのプランも青学マインドに満ち満ちていました。青学マインドとは、150周年特設サイトにあるとおり「個性を尊重し、やさしさと寛容さで希望を生むこと。決して驕らず、自らの使命を見つけ、進んで皆のために取り組むこと。コミュニケーションの力で多様性を受け容れ、感受性と想像力をもって仲間を大切にすること。生まれ持った資質を慈しみ、心の豊かさと人生の充足に努めること」で、その内容を満たしていました。2点目に社会的な課題を解決しようとしたもの、3点目は多くのプランはグローバル視点から問題をとらえていました。
ビジネスの成功はまず多くのニーズをとらえ満たすこと。経済学者のドラッカーは「企業の目的は、顧客の創造である」と言っています。問題やニーズを発見し、敏感にとらえることが重要です。また、青学マインドのコピーに戻ると、「世界は、一人ひとりの力で変えられる。そして、同じマインドを持つ仲間といっしょなら、一体どれほどのことができるだろう。」と言えるでしょう。
青山ビジネスプランコンテストを契機にして、青学マインドを持ちつつ、社会に貢献し、豊かな人生を送ってください。皆さんのご協力で素晴らしいコンテストになりました。どうもありがとうございました。
最後に参加者全員で「響け、青学マインド」と唱和し、5時間にわたる熱戦の幕を閉じました。