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2022.09.24

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2022年度9月 大学院・大学学位授与式を挙行しました

2022年9月24日(土)、青山キャンパスのガウチャー記念礼拝堂にて、学位授与式を執り行いました。午前中に温帯低気圧に変わった台風15号の影響により、あいにくの天候ではありましたが、146人の卒業生(学部122人、大学院24人) が新しい門出を迎えました。
式では、阪本浩学長が学位記を授与し、式辞を述べ、山本与志春院長が告示を述べました。

阪本浩学長の式辞

ご卒業おめでとうございます。
本日、ここに学位記を手渡しできますことを嬉しく思います。
ここに至るまでの道のりは、皆さんにとって、決して平たんではなかったと思います。誰も予想していなかったパンデミックによって、皆さんが思い描いていたキャンパスライフがある日突然奪われてしまったように感じられたかもしれません。それは、世界中の学校で学生、生徒が経験したことだとも言えるでしょう。
本学は、コロナ禍にあっても学びを止めないという方針を貫き、様々な工夫を試みてきました。十分とは言えない部分もあったかもしれません。皆さんにお詫びしなければならない部分もあったかもしれません。しかし皆さんはそうした大学からの要請に応え、それぞれに工夫し、苦心しながら学業に取り組み、研究を続けてきました。そうした皆さんお一人お一人の努力があったことで、本学はコロナ禍にあっても学びを止めることなく、今日この日を迎えることができました。大学は皆さんに深く感謝しなければなりません。

これから皆さんはそれぞれの道を歩み、様々な分野で活躍してくれるものと思います。
ここまで学びを止めなかった皆さんに贈りたいと思う言葉は、ars longa, vita brevis です。
大学での学修は修了したわけですが、これからも生涯、学ぶことを忘れないで欲しい、皆さんならそうできる、という意味になるでしょうか。
ars には英語のアート、「芸術」という意味もありますから、「人生は短いが、芸術は永遠だ」と解され、そのような意味で使われることも多い言葉です。しかし、元々はギリシアの医学者ヒポクラテスの言葉とされているので、「医術を極めるには一生かけても足りない」、そこから「学問を極めるには一生かかる」という意味で使われるようになっています。ars は「技術」「学芸」を意味します。
現在はあらゆることが急速に変化している時代です。どう展開していくのか予想するのも難しいと言えるでしょう。どの分野でも常に「学び直し」が必要とされるかもしれません。次の時代の担い手となる皆さんには、これまで以上に、常に学ぶ姿勢が求められるようになるのかもしれないのです。そうなると、一つの術arsではなく、複数形artes としなければならないでしょう。様々な新しい技術、学問です。自由な市民である皆さんが身に着けるべき技術、学芸ですから、artes liberales 英語で言えばリベラルアーツということになるでしょうか。また、人生百年時代とも言われますから、もうvita brevisとは言えないかもしれません。「長い人生、常に学び続けよう」というべきなのかもしれません。このような思いを込めて、ars longa, vita brevis という短い言葉を皆さんに贈ります。
どの分野に進んでも、皆さんには常に学ぶ姿勢を忘れないでほしいと思っています。皆さんが各方面でご活躍されますよう期待しています。
ご卒業おめでとうございます。

学位授与式の映像はこちら