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2013.01.18

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橋本修教授(理工・電気電子工)と出光興産がフィルム状で設計容易な電波吸収体を開発

橋本修理工学部教授(電気電子工学科)と出光興産が、少量で広い周波数帯の電波を吸収できるフィルム状の電波吸収体を開発しました。
電波吸収体は、携帯電話をはじめとした電子機器のノイズ対策に使われているものです。
従来の製品は、吸収体の厚みの調整幅が狭く、また吸収帯域の調整が容易にできないものでしたが、橋本教授と出光興産が開発した新たな電波吸収体は、フィルムを重ねることで厚みの調整と対応できる吸収帯域の広さが調節できるようになりました。
したがって、例えば部屋の壁材などに使えば余分な電波をカットし、無線通信環境を向上させることが可能になります。

現在使われている電波吸収体の原料は、レアメタル(希少金属)や導電性粉末が主流であるため、コストが高い割には、吸収できる電波の周波数が限られるなど、多くの課題をかかえています。今回、橋本教授らの開発した電波吸収体は、必要量を計算によって算出できる導電性のポリマー溶液(有機化合物の重合によって生成される化合物)をフィルム化しているため、結果として原料の使用量を抑えられ、コストの削減が見込まれます。