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2015.07.13
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石井あゆみ助教と長谷川美貴教授(理工 化学・生命科学)が、新しい青色発光性ナノ粒子を開発
石井あゆみ助教と長谷川美貴教授(両名とも理工学部 化学・生命科学科所属)が、ガラス(二酸化ケイ素)ナノ粒子*1の界面を利用し、希土類*2のユウロピウム(Eu)と有機化合物の金属錯体*3を融合させ、新しい青色発光体である「青色発光性ナノ粒子」を開発しました。
これまで希土類から青色発光体を得るためには、水素ガスなどを用いた強い還元雰囲気*4で高温焼成する製造プロセスが必要でしたが、石井助教と長谷川教授は、安価なガラスナノ粒子界面にユウロピウム(Eu)を固着させ、さらに有機化合物で覆うことで、従来よりもはるかに低い200℃の低温焼成で強い青色を発光させる(赤色から青色に変化させる)ことに成功しました(図1)。
このユウロピウムを融合させる手法は、有機化合物の種類やナノ粒子の形状を変えることで、新たな発光機能を付加する可能性も高く、今後、この青色発光体は、発光ダイオード(LED)や半導体レーザーなどの素材にも発展する可能性があり、マルチカラーの発光デバイス、生体内センシング(生体内の細胞を観測する等ほか)の材料などへの応用が期待されます。
なお、本研究成果は、Nature Publishing Groupの『Scientific Reports』に6月30日付で掲載されています。

(図1)Eu錯体-ガラスナノ粒子の模式図と発光の写真(写真中のバーは1cm)
*1 ナノ粒子・・・
*2 希土類・・・
*3 金属錯体・・・
*4 還元雰囲気・・・ |