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2020.04.02
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鈴木正教授(理工学部 化学・生命科学科)と警視庁科学捜査研究所の共同研究が論文誌 "Optical Engineering" に掲載
鈴木正教授(理工学部 化学・生命科学科)と警視庁科学捜査研究所の共同研究により、科学捜査に応用できる新たな手法の開発に成功し、国際光工学会*の論文誌 "Optical Engineering" に掲載されました。
掲載論文題目:Photoacoustic imaging to examine documents altered by black pens on paper in forensic science

塗りつぶされた文字や改ざんの痕跡を可視化する測定システム。
捜査の際に、意図的に黒く塗りつぶされた氏名や電話番号などの重要な文字の判読や領収書の金額を後から改ざんするなどの違法行為の立証のために、科学捜査により見えなくなった文字や改ざんの痕跡を可視化する必要があります。このような文字の判読や改ざんの捜査では、非破壊検査である赤外線画像や蛍光画像などの筆記具のインクの光学的性質に着目した手法が用いられてきましたが、すべての試料に対して有効ではありません。
この共同研究により、紙面上の隠された文字、改ざんされた文字を検出できる光音響分光イメージングの新たな開発に成功し、筆記具インクの識別の更なる高度化が確立され、"Optical Engineering" に掲載されるに至りました。

数字”1”を別のペンで書き足し”4”に改ざんされた文字の判別結果。
領収書などの数字の改ざんを見破ることができます。

黒塗りの中に文字”A"を浮かび上がらせることができます。
【出典】M. Suzuki et al., Opt. Eng. 2020, 59, 034106-1, 6, 7.
*国際光工学会:
国際光工学会 (SPIE – The International Society for Optical Engineering) は、光学、フォトニクス、画像工学の分野における技術の進歩を目的とし、知識の情報交換、教育の継続、普及のために、出版物の発行、および国際会議や展示会などを主催する非営利の国際的な学会です(本部:アメリカ合衆国ワシントン州)。
論文誌 "Optical Engineering" は、本学会が発行する出版物のうちのひとつです。