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2021.08.03

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「造形ワークショップ」前期開催報告

ジェンダー研究センターの社会貢献事業・エンパワーメントプログラムの一つとして「造形ワークショップ」を開催しました。緊急事態宣言発令の期間を避けて6月26日と7月10日に[版画]、7月3日に[織]を実施したため、重ねて受講された方にとっては毎週の参加となりました。

[織]の講座では「カード織を学ぶ」と題して、世界の織物史上、タテ糸で模様を織り出す最も古い技術・技法の一つとされるカード織について学びました。まず初めに短い講義があり、その後サンプル織を体験しました。一つ目のサンプル織はあらかじめタテ糸がセットされたカードを回転させながらヨコ糸を入れていくという作業で、原理がわからないままでしたが、織り上がっていく様子に受講者から感嘆の声が上がりました。二つ目のサンプル織は自らカードにタテ糸を入れる作業から体験し、どちらのサンプルも途中の段階で持ち帰り、自宅で最後まで織り上げることにしました。
講師の阿久津光子先生(元女子短期大学教授)制作の非常に緻密な作品を見せていただき、このように簡単な道具で素晴らしい作品ができることに、カード織の奥の深さを感じました。そこで後期の講座でも織り方は変えますが、再びカード織に挑戦したいと思います。

[版画]はエッチング、ドライポイント、メゾチントという銅版画の技法から一つを選んで取り組む内容ですが、それぞれの技法の特性に合わせて講師の白井四子男先生(白井版画工房主宰)からアドバイスを受け、途中で試刷りを繰り返して版を完成させます。刷りの作業は講師の先生にお任せになるのですが、受講者は刷り色や背景の色を考え、他の受講者の作品も参考にして、本刷りを1点ずつ進めながら3点のバリエーションを作っていきます。
版画は同じ版でも刷り方によって全く表情が異なる作品になることが魅力です。お互いの作品に刺激を受けながら刷り方を考えていくプロセスに講座の醍醐味があるようです。
今回は初等部生も参加しましたが、難しいと思われたメゾチントの制作に取り組み、刷り色にもこだわって自らインクを調合する積極性に感心しました。

後期も[織][版画]を企画しています。日程が決まり次第、本サイトで募集のお知らせをしますので、ぜひご参加ください。