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2025.02.26

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【理工学部】<伊藤雄一研究室 × オムロン サイニックエックス> XR(クロスリアリティ)分野のトップカンファレンス「IEEE VR 2025」で、伊藤雄一研究室(情報テクノロジー学科)が最新の研究成果を発表

実世界で、同じ硬さの黒い球体にTranstiffを持って触れている様子。a,b,cの順でTranstiffの棒軸部分を人工筋肉機構によって軟らかくすることによって、人は触っている対象物をa.テニスボール、b.ゴムボール、c.スポンジボールであると錯覚する。

青山学院大学(本部:東京都渋谷区、学長:稲積宏誠)の理工学部 情報テクノロジー学科 伊藤雄一教授研究室は、オムロン サイニックエックス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:諏訪正樹、以下 OSX)との最新の共同研究成果を、「The 32nd IEEE Conference on Virtual Reality and 3D User Interfaces(以下、IEEE VR 2025)」にて発表します。

IEEE VR 2025は、「VR(人工現実感)」「AR(拡張現実感)」「MR(複合現実感)」などの幅広い分野での研究成果が発表される同分野最大かつ最も権威あるトップレベルの国際会議です。2025年は、3月8日から3月12日(現地時間)にかけて、サン・マロ(フランス)で開催されます。

実世界で、同じ硬さの黒い球体にTranstiffを持って触れている様子。a,b,cの順でTranstiffの棒軸部分を人工筋肉機構によって軟らかくすることによって、人は触っている対象物をa.テニスボール、b.ゴムボール、c.スポンジボールであると錯覚する。

伊藤雄一教授研究室(小松遼也さん(理工学研究科 理工学専攻 知能情報コース 博士前期課程1年)、小倉歩さん(2023年度 理工学研究科 理工学専攻 知能情報コース 博士前期課程修了)、伊藤雄一教授(理工学部 情報テクノロジー学科))から発表する研究論文は、以下のとおりです。

Transtiff: 硬軟変化可能なスタイラス型インタフェースを用いたバーチャル物体の硬軟知覚の再現 Transtiff: A Stylus-shaped Interface for Rendering Perceived Stiffness of Virtual Objects via Stylus Stiffness Control

著者 Ryoya Komatsu (Aoyama Gakuin University), Ayumu Ogura (Aoyama Gakuin University), Shigeo Yoshida (OSX), Kazutoshi Tanaka (OSX), Yuichi Itoh (Aoyama Gakuin University)
※所属は、論文執筆時点のものです。
研究紹介 バーチャルリアリティ(VR)で物体を「触る」感覚をリアルに再現することは、没入感を高めるために重要です。従来はVR内の物体の硬さを表現するために、現実空間に実物体を配置し、その硬さを調整する方法が一般的でした。本研究では、スタイラスの剛性を制御することで、ユーザーが触れる物体の硬さを錯覚させる技術「Transtiff」を開発しました。このスタイラス型インタフェースは、視覚情報と組み合わせることで、実際には硬い物体が柔らかく感じる触覚の錯覚を生み出します。この技術は、VRゲームや遠隔操作、医療トレーニングなど多様な分野での応用が期待されます。
関連ページ 硬軟変化関節を備えた棒状触覚インタフェースに関する研究(ヒューマンコンピュータインタラクションラボ(伊藤雄一研究室)公式サイト)

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学校法人青山学院は、米国のキリスト教宣教師により創設された3つの学校を源流とし、2024年に創立150周年を迎えました。創設当初から、他者や社会のために自ら進んで行動する「サーバント・リーダー」の育成に努めてきました。青山学院大学は、11学部27学科を擁する総合大学です。「多様性を尊重する姿勢」や「垣根を越えて協働する力」により研究・教育のさらなる質的向上を目指し、「神と人とに仕え社会に貢献する」教育研究共同体として、これからも時代の要請に応えうる大学の創出に努力を重ねていきます。

「オムロン サイニックエックス株式会社」について

オムロン サイニックエックス株式会社は、オムロンが考える"近未来デザイン"を創出する戦略拠点です。「AI」「ロボティクス」「IoT」「センシング」など、幅広い領域の最先端技術のトップ人財が研究員として在籍し、社会的課題を解決するために、技術革新をベースに「ビジネスモデル」「技術戦略」「知財戦略」を統合し具体的な事業アーキテクチャに落とし込んだ"近未来デザイン"を創り出します。また、大学や社外研究機関との共同研究を通じて「近未来デザイン」の創出を加速していきます。

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