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2024.07.31

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【理工学部】田崎良佑准教授(機械創造工学科)が「公益社団法人日本鋳造工学会 日下賞」を受賞

2024年5月25日(土)、公益社団法人日本鋳造工学会の「令和6年度定時社員総会・表彰式」が早稲田大学 西早稲田キャンパスで開催され、田崎良佑准教授(理工学部 機械創造工学科)が、「鋳造ロボットシステムの知技能実装に関する研究」と題したテーマで「公益社団法人日本鋳造工学会 日下賞」を受賞しました。
同賞は、「鋳造に関する学問及び技術の進歩、向上あるいは本学会の発展に将来大きく寄与すると期待される新進気鋭の者に授与する」と定められ、若手の研究者及び技術者に授与されるものです。

■研究概要

鋳造工場におけるロボットの導入は、生産性向上や品質安定化の重要な役割を果たします。鋳型の造型機・注湯機・搬送ライン・移動台車などの専用機だけでなく、汎用の産業ロボットアームによって多岐にわたる工程の自動化・高速化を進めることができます。

本研究室では、知能と技能を備えた新しいロボットシステムの設計論を構築しています。ロボットの知能とは認知・判断・学習の能力を指して、技能とは具体的なタスクや操作を実行する能力と言えます。生産工場で働く未来のロボットは、知能と技能の両方を備えることで臨機応変にうまく機能することはもちろん、過去の経験や周囲の環境による影響を受けながら学習して発達していく仕組みをつくることが重要になります。

特に鋳造というのは、材料・熱・流れ・機械の設計・管理などのさまざまな要因が、製品品質や生産効率に直結する生産プロセスです。その複雑さゆえに「人でなければできない仕事」という考え方が一般的です。そこで、人のようなロボットがあって生産現場に実装できれば、多くの課題解決を達成し得るので、これに応えるロボットの創造設計に取り組んでいます。

具体的には、搬送・注湯・研削・組立・塗布・ピッキングを対象とした鋳造ロボットシステムの知技能実装の成果をこれまでにまとめて学会等で報告しています。

田崎良佑准教授(右)
■田崎良佑准教授からのコメント

この度は日本鋳造工学会 日下賞という名誉ある賞をいただくことができたことを光栄に思うと同時に、ものづくりのロボット工学研究に、より一層真剣に取り組まなければと気持ちを新たにいたしました。当該研究を推進するにあたっては、学会・企業・大学・研究室のとても多くの方々のご支援をいただきました。特に、知技能ロボティクス研究室の学生の皆さんの直向きな挑戦と努力、研究成果を出力するパワーは素晴らしく、あらためて御礼申し上げます。
また、わたしが生産プロセス・システム制御・ロボティクスの統合的な研究を進める過程で誰よりも熱心にご指導くださいました寺嶋一彦先生(豊橋技術科学大学 第8代学長)には、この場をお借りして心からの感謝の意を表します。
今後も機械工学とロボット工学研究に誠実に取り組み、社会に貢献することができるように精進して参ります。

田崎良佑准教授(右)

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