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2024.08.26
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【理工学研究科】力石洸太さん(理工学専攻 化学コース 博士前期課程1年・長谷川美貴研究室所属)が「第35回配位化合物の光化学討論会」で「優秀ポスター賞」を受賞
2024年8月11日(日)~13日(火)、「第35回配位化合物の光化学討論会」(複合系の光機能研究会主催)が国連大学および青山学院大学 青山キャンパスで開催され、力石洸太さん(理工学研究科 理工学専攻 化学コース 博士前期課程1年・長谷川美貴研究室所属)が「リノール酸をカウンターアニオンとする液体ユウロピウム錯体の発光特性」と題して発表を行い、「優秀ポスター賞」を受賞しました。
発表概要
液体の不飽和脂肪酸であるリノール酸の液体としての性質を保持した発光性希土類錯体の開発に成功し、その合成法とスペクトルの解釈を報告しました。液体の発光性希土類錯体は世界的にも珍しく、今回はさらに高温でも発光を保持したまま融解すること、融解後室温に放置することで発光強度が回復することを発見しました。また、分子の骨格にアミノ酸を用いることで、その発光性に円偏光性が発現することも見出しました。このような系は、今後フレキシブルな発光デバイスやセキュリティインクへの応用が期待されます。
受賞者からのコメント
力石洸太さん(理工学研究科 理工学専攻 化学コース 博士前期課程1年・長谷川美貴研究室所属)
自分が学会で賞を頂けるとは全く思っていなかったので、受賞の知らせを初めて聞いたときは本当に驚きました。今回の受賞は、日々熱心にご指導いただいている長谷川美貴先生をはじめ、研究に関してサポートをしてくださった方々のおかげです。日々の感謝を忘れずに、今後はより一層、研究活動に精進してまいります。
指導教員からのコメント
長谷川美貴教授(理工学部 化学・生命科学科)
粉末や結晶ですと、場合によっては原子レベルでの分子の並びや結合がわかるのですが、今回の系は、「液体」なので構造の解釈としては全貌がわかりません。しかし、発光の機能の設計により、レアアースとSomethingが作用して効率よく光ったり、光を保持しながら液体状態を保ったりと2つの課題を凌駕できた稀な系です。力石君は、この条件設定が難しい物質の開発と光機能評価に根気強く向かい合い、精度の高いデータの収集に成功しました。今回の受賞は、光栄でとても嬉しいです!