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青山学院大学+ノルウェー王国大使館の共同主催 シンポジウム「刑事司法を持続可能なものにするのは何か? ノルウェーと日本の対話」開催報告

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2012.6.28

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青山学院大学+ノルウェー王国大使館の共同主催 シンポジウム「刑事司法を持続可能なものにするのは何か? ノルウェーと日本の対話」開催報告

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6月1日(金)午後1時から本多記念国際会議場で開会。ノルウェーはスカンジナビア半島の西端に位置し、充実した社会福祉制度で知られる。1907年に死刑を廃止し、現在、刑事施設収容刑も最長21年、受刑者の社会復帰制度の拡充に力を入れている。昨年7月22日の痛ましいテロ事件で77人の犠牲者があり、同じように犯罪率も刑事施設収容率も低いけれども死刑存置国である日本と、対話することになった。

まず、テロ事件の被害者や刑事司法にかかわって亡くなった方を追悼して黙祷を行い、主催者を代表して、アルネ・ウォルター大使、仙波憲一学長が開会の辞を述べ、全体の企画を提案したオスロ大学社会学研究所主任研究員で日本留学経験もあるリル・シェルデイン氏が「持続可能な刑事司法とは何か」について講演した。

基調講演では、テロ事件当時に法務・警察担当大臣であったクヌート・ストールベルゲ議員が「国ぐるみの悲劇の中でも人道的な刑事司法制度を維持する決意を強めた」と述べ、青山学院大学客員研究員(昨年度)として裁判員裁判をつぶさに研究したハワイ大学デーヴィッド・ジョンソン教授が刑事司法制度の特徴を紹介した。さらに、成城大学の指宿信教授が捜査の問題、木谷明弁護士が刑事裁判官としての長い経験を踏まえた刑事裁判の問題、龍谷大学の浜井浩一教授が犯罪統計から抽出される特徴について話題を提供した。ノルウェーからは、テロ事件の捜査を担当したアスビョルン・ラクレヴ警視正、検事や刑務所勤務の経歴や国連の司法プログラムにも参加しているイーヴェル・ヒュイットフェルト判事と、法哲学を専攻するオスロ大学のヴィーダル・ハルヴォルセン教授が論議を掘り下げる指摘を行った。

両国の特徴はさらに、3人の法務大臣経験者のコメントで浮き彫りにされた。ストールベルゲ氏が人道的な意味について述べ、杉浦正健氏(2005~2006年)と平岡秀夫氏(2011~2012年)が、政策立案の責任者としての意見や世論のもつインパクトなどとの関連で刑事司法のあり方について述べた。また、アメリカのニューメキシコ州知事として死刑廃止法を制定したビル・リチャードソン氏(2002~2010年)が、改革のスピードについて、包括的な基調講演を行った。

リル・シェルデイン氏、新倉修教授、宮澤節生教授がシンポジウムを締めくくった。