TOP

NEWS(リエゾンセンター)

POSTED

2025.11.07

TITLE

【理工学研究科】間柄慶樹さんが第33回インテリジェント・システム・シンポジウムにて「電気学会システム技術委員長賞」を受賞

2025年9月25日(木)~26日(金)、電気学会 電子・情報・システム部門(C部門)主催の「第33回インテリジェント・システム・シンポジウム-FAN 2025 in Aichi(The 33rd Symposium on Fuzzy, Artificial Intelligence, Neural Networks and Computational Intelligence)」において、間柄慶樹さん(理工学研究科 理工学専攻 電気電子工学コース 博士前期課程1年 システム制御工学研究室(米山淳教授研究室)所属)が「電気学会システム技術委員長賞」を受賞しました。
また、間柄 慶樹さん、髙橋 佑徳助教、浅井 佑仁助手、米山 淳教授(電気電子工学科)が「優秀論文賞」を受賞しました。

本大会は、ファジィ、AI、ニューラルネットワークをはじめとした、各種ソフトウェア手法の基礎から応用までを対象とする研究成果の発表を行う場であり、情報交換と活発な討議の場となることを目的としています。
「電気学会システム技術委員長賞」は満35歳以下のプレゼンテーションの優れた研究発表者に贈られ、「優秀論文賞」は第一著者が40歳以下かつ優れた発表論文に対して授与されます。
今大会では、91件の発表が行われ、その中から、間柄慶樹さんを含む合計7人に「電気学会システム技術委員長賞」が贈られました。また、「優秀論文賞」は同じく91件の論文に対して5件の論文の著者に授与されました。

発表概要

タイトル:3次元全翼機モデルの高木・菅野ファジィシステム表現と姿勢安定化制御
著者:間柄 慶樹、髙橋 佑徳、浅井 佑仁、米山 淳、山本 芽生(電気通信大学)、田中 一男(電気通信大学)
発表者:間柄 慶樹

本研究は、電気通信大学との共同研究として実施されたものであり、全翼機型無人航空機の制御を目的とした研究です。
尾翼が存在しない航空機は全翼機と呼ばれ、一般的な航空機より飛行効率が高い反面、安定性が悪く制御が難しいという特徴を持っています。
本研究では全翼機の姿勢制御において、非線形システムを効率よく表現できることで知られている高木・菅野ファジィシステムに基づく理論を応用させるアプローチを取りました。
全翼機型の無人航空機を用いた実験では、安定性の向上が確認され、従来では墜落する状況下での飛行制御も可能という有効性を示すことができました。

受賞者からのコメント

間柄慶樹さん(理工学研究科 理工学専攻 電気電子工学コース 博士前期課程1年・システム制御工学研究室(米山淳教授研究室)所属

このたびは「電気学会システム技術委員長賞」、そして「優秀論文賞」という栄誉ある賞を2つも賜りまして大変光栄に存じます。
本発表は、大学院へ進学する前から取り組んでいた研究内容の成果です。
今後もこの経験を生かし、より一層研究活動に取り組んでいく所存です。
本研究では様々な方からのご支援を頂きました。日頃よりご指導くださっている米山淳教授をはじめ、髙橋佑徳助教と浅井佑仁助手、
そして実証実験にご協力いただいた電気通信大学の田中一男教授と山本芽生様にこの場をお借りして心より感謝申し上げます。

指導教員からのコメント

米山淳教授(理工学部電気電子工学科)

間柄さんの研究対象である無人航空機は非線形なシステムであるため、無人航空機を非線形システムを効率的に記述するファジィシステムにて表現し、ファジィシステムに基づいた非線形システム制御を用いて安定化制御を行いました。今回の研究では、計算機によるシミュレーション結果だけではなく、実際の無人航空機を使用した実験を行い、実用的な有効性についても検討しました。今後の研究においてはさらに精度の高い制御手法の確立を目指してもらいたいと思います。

<関連情報>