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MESSAGE センター長メッセージ

シビックエンゲージメントセンター長 河見 誠(コミュニティ人間科学部 教授)

自分が変わる、社会が変わる一歩に向けて

 シビックエンゲージメントセンターは、「社会の課題について、自分ごと、自分たちごととして捉えて(Civic)、一歩を踏み出してみたい、踏み込んでみたい(Engagement)と思っている人たちの集まる場(Center)」です。
 今、周りを見渡すと、世界でも日本でもどの地域でも様々な問題が噴出しています。そしてそれらは複雑に絡み合っていて、とても一人では解決できないことのようにも思えてきます。でもよく目を凝らすと、そこには、社会の課題にいろいろなやり方で取り組んでいる人たちが見えてきます。自分も社会の課題とその取り組みについて考えてみたい、知りたい、社会課題や取り組みが気になっている仲間と出会いたい、実際に取り組んでいる人たちと話してみたい、自分も取り組みに加わってみたい、自分たちで何か取り組みをしてみたい。センターはそういう人たちの「やってみる場」「学び場」「しゃべり場」なのです。

 「市民として」(Civic)という言葉ですぐ思い浮かぶのは、近代市民革命ではないでしょうか。それは一言で言えば、社会の構成員(として当時認められた人たちという限界がありつつも)一人ひとりが権利を持っている主体であることを確認し、そしてその権利をどのように守り実現していくかを自分たちで決める社会を作っていく運動でした。Cityには古代ギリシャのような都市国家という意味も含まれます。古代ギリシャは直接民主政、すなわち生じた問題を公共の課題として皆で議論する社会でありました。「市民として」(Civic)は、今風に言えば、「自分ごと」さらに「自分たちごと」として、と表現できるように思います。
 Engageを辞書で引くと、①「(かたく)行為などを行う、携わる、関係する、参加従事する」といった訳が最初に出てきます。しかし行動するだけでなく、②「(かたく、よりよい理解のために)事・人々などに関わる、ふれあう」③「会話・議論などに加わる、引き込まれる」④「歯車などがかみ合う」⑤「交戦する」という訳が続きます(『ウィズダム英和辞典』参照)。
 この言葉の意味に引き寄せてみると、センターは、まずもって①「しっかりとコミットして実践に取り組みたい」人(=継続的な社会貢献活動を行いたい人、当事者の人たちやNGO・NPO等の団体、自治体、企業などによる課題解決の取り組みに加わってみたい人)の「やってみる場」となりますが、それだけに留まりません。
 ②「実践活動にまずは関わってみたい、ふれあいたい」という人の「学び場」でもあります。センターは、ボランティア体験などの様々な機会を提供し、授業としては「ボランティア・市民協働論」を実施するとともに「サービス・ラーニング」科目などへの協力を行っています。
 さらに、③「とにかく会話、議論をしてみたい」④「関心・問題意識を共有する人(学生、教職員、団体)と出会ってみたい」という人が集まる「しゃべり場」でもあります。
 そして⑤「交戦する」という言葉はちょっと勇ましいですが、社会課題に対する専門的な取り組みを行いたい人や、専門的な授業のサポートも、センターの射程に含まれています。
 「社会の課題について、自分ごと、自分たちごととして捉えて、何か一歩を踏み出してみたい、更に深く踏み込んでみたい」と思っている人は、是非センターにいらしてください。きっとそれぞれにふさわしい次の一歩と、仲間を見いだすことができるでしょう。

 Civic Engagementは、「市民協働」とコンパクトに言い表すこともできます。センターの活動は、青山学院の、団体、自治体、企業、市民のみなさまとの、社会課題解決のための協働であると同時に、そのような社会主体のみなさまに、青山学院の「サーバント・リーダー」育成のために協働いただくものでもあります。社会と人を共に創り上げていく協働を、市民社会の担い手のみなさまと共に、さらに広く深く展開していくことができればと願っています。

ABOUT US シビックエンゲージメントセンターについて

設立の経緯

青山学院大学シビックエンゲージメントセンターは2022年4月に開設しました。
青山学院のスクール・モットーである「地の塩、世の光」を体現する人物、サーバント・リーダーの育成に向け策定されたAOYAMA VISIONに基づき、前身であるボランティアセンターを改組した組織です。

2011年の東日本大震災以降、青学生が主体的に展開してきたボランティア活動を発展させつつ正課との接続を強化させ、サーバント・リーダーシップ教育に取り組みます。

ミッション

01.大学と社会の繋がりをつくる
   学生・教職員の自発的な社会貢献活動への参画を促進すること
02.より良い社会をつくっていく
   大学の持つ専門性や強みを活用してボランティアや市民協働活動の社会的効果を向上すること
03.社会から学び、自分の力へ
   社会貢献活動への参加に伴う教育的効果を向上させること

FACILITIES 施設紹介

  1. 青山キャンパス

    開室期間:夏期および冬期休業期間を除く通年
    開室時間:月~金 10:00~11:30 / 12:30~18:00
    所在地:10号館1階
    フリースペース定員:20名程度
    資機材:
    ・40インチテレビモニター
    ・液晶プロジェククター
    ・iPad
    ・スピーカーフォン
    ・ウェブカメラ
    ・イーゼル(3脚)
    ・可動式ホワイトボード(3台)
    ・非接触型体温計

  2. 相模原キャンパス

    開室期間:夏期および冬期休業期間を除く通年
    開室時間:月~金 10:00~11:30 / 12:30~18:00
    所在地:F棟2階
    フリースペース定員:10名程度
    資機材:
    ・40インチテレビモニター
    ・液晶プロジェククター
    ・iPad
    ・スピーカーフォン
    ・ウェブカメラ
    ・イーゼル
    ・可動式ホワイトボード(2台)
    ・非接触型体温計
    ・トランシーバー(4台)

刊行物一覧

VOLUNTEER GUIDE(デジタル冊子)

取り扱いグッズ一覧

  • 小物

    地産ガチャ

    地産ガチャ

    ¥200円(税込)

    神奈川県相模原市緑区の地域活性化支援の一環として藤野地区の特産品をガチャに詰めて販売しています。