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2012.06.05

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山下智紀さん(理工・情報テクノロジー学科2011年度卒業)の卒業研究が、情報処理学会推奨卒業論文に認定

理工学部情報テクノロジー学科の2011年度卒業生、山下智紀さん(佐久田博司教授研究室)の卒業研究が、2012年3月6日~8日にかけて開催された第74回情報処理学会全国大会(於:名古屋工業大学)で、推奨卒業論文に認定されました。
情報処理学会は、優れた内容の卒業論文・修士論文を、推奨修士論文・推奨卒業論文として認定しています。今年度は、学生の発表約1200件のうち、43件(卒業論文30件・修士論文13件)が認定されました。
山下智紀さんが佐久田博司教授と矢吹太朗助教(当時)の指導のもとで行った研究は「動画共有サイトにおけるコメントを利用した動画自動タグ付け手法」です。動画共有サイトには、膨大な動画の中から自分に合ったものを見つけ出すのが難しいという問題があります。この問題を解決するために、動画に「タグ」を付けて、動画を整理する仕組みが用意されていますが、「タグを付けるのが面倒」「適切なタグを思いつかない」といったユーザーの意識もあり、問題の完全な解決にはいたっていません。山下さんは、動画に対して視聴者が発したコメントに着目し、コメントからタグを自動生成する方法を開発しました。
コメントから単語を抜き出してタグにするのではなく、コメントとタグの関係をコンピュータに学習させた点に新規性があったことと、その方法の利便性を実験的に示したことなどが評価されました。

この研究によって、動画のタグ付けという、コンピュータで行うには難しく、人間が行うには量が多すぎると思われてきた作業の効率が大幅に向上し、動画共有サイトをこれまで以上にスムーズに活用できることなどが期待されます。