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2015.08.20

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綿貫卓也さん(当時、理工・博士前期2年)が「平成26年電気学会電子・情報システム部門誌 論文奨励賞」を受賞

綿貫卓也さん(理工学研究科博士前期課程 電気電子工学コース2年 (学年は当時)・野澤昭雄准教授研究室所属)の研究論文が「平成26年電気学会電子・情報システム部門誌 論文奨励賞」を受賞しました。
同賞は、平成26年に発刊された同学会同部門発刊の論文誌(電気学会電子・情報システム部門誌)に掲載された若手研究者による論文の中で、同学会同部門が、今後の研究に発展性が期待でき奨励に値すると認めた研究に対して授与しているものです。

受賞対象となった論文は「自律神経系指標によるTV映像コンテンツへの嗜好と視聴様態の推定」です。
この論文は、野澤研究室で取り組んでいる「情報通信機器を利用している人間の状態を検出する方法」に関する研究成果の一部をまとめたものです。これまでの成果として、特にテレビを見ている人間の状態は、テレビ番組に対する“好き嫌い”と人間の生理応答パターンを組み合わせることによって明確に分類できることが分かっていました。本論文ではこの成果を応用し、自律神経系の指標である血行力学的パラメータの機械学習によって、テレビコンテンツに対する好き/嫌いと視聴スタイルを80%程度の確率で判別できる方法を開発しました。また、テレビ視聴中の「興奮度」についてもこの方法を用いると、視聴者が実際に感じている「興奮度」と17%程度の誤差でリアルタイムに推定できることも示しました。同研究成果は、将来の情報通信機器にも応用されることが期待されます。
綿貫さんの研究は、今後、情報通信機器が人間の感情を読み取り、嗜好性の分析が可能になるなど、さらなる研究の発展が見込まれること等が評価され、同賞に相応しいと認められました。
2015年8月27日(木)、長崎大学で開催される「平成27年電気学会 電子・情報・システム部門大会」において、表彰式が行われます。