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2025.08.21

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【理工学部】平田普三教授が「日本毒性学会」の「田邊賞」を受賞

2025年7月3日(木)、平田普三教授(理工学部 化学・生命科学科)が、2024年に発表した「Validation of a new protocol for a zebrafish MEFL (malformation or embryo-fetal lethality) test method that conforms to the ICH S5 (R3) guideline」と題した学術論文で、田邊賞を受賞しました。同賞は、将来性のある優れた原著論文に授与される日本毒性学会の学術賞で、平田教授のゼブラフィッシュ研究が高評価を受けました。

研究概要

化学物質の安全性を確認する試験として、哺乳動物を使わない代替法の確立が求められています。本研究は、熱帯魚ゼブラフィッシュの胚を用いて化学物質の催奇形性や致死性を検出する試験法を開発し、その有効性を検証したものです。哺乳動物で報告されている毒性を高感度に再現でき、複数施設での試験でも結果は一致し、安全性試験として標準化できることが確認されました。

受賞者からのコメント

平田普三教授(理工学部 化学・生命科学科)

毒性学とは、化学物質が人体に及ぼす悪影響や、その毒性の作用機序を解明する学問です。私はその中でも、次世代の誕生や成長への悪影響を対象とする「生殖発生毒性」の分野に携わり、ゼブラフィッシュを用いて化学物質の毒性を検出する安全性試験を開発しました。本研究は、動物福祉に配慮した新たな安全性試験の道を切り拓くものです。この成果は、多くの共同研究者との協働によって実現したものであり、関わってくださった皆さまに深く感謝申し上げます。今後も化学物質の安全性試験の開発に挑戦し続けます。

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