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首都圏に立地する大学における
産業界のニーズに対応した教育改善

首都圏に立地する大学における
産業界のニーズに対応した教育改善

事業概要

本事業(「首都圏に立地する大学における産業界のニーズに対応した教育改善」)は、文部科学省が募集した「平成24年度 産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」に採択された取り組みのひとつです(取組期間:2012年度~2014年度の3年間)。

社会から求められる大学の基本的な役割は、学生を教育して社会に送り出す、つまり、学生が在学している期間に、卒業後、社会的にも職業的にも自立して生活していく力を身につけさせること。在学中に卒業後に進む産業界のニーズを理解し、学生が「社会的・職業的に自立力」を習得していることです。

この社会から大学に課せられた使命に応えるため、本事業では、首都圏にメインキャンパスを有する18の大学*が、産業界と連携し、社会的・職業的に自立し、産業界のニーズに対応した人材の育成を目指し、教育を改善、充実をはかっていきます。
本事業では、産業界ニーズに対応した人材を育成するための教育改善をはかるため、以下の5つの取組テーマとその目的、方法・事業内容、成果を設定しました。

テーマ 目的 方法・事業内容 成果
1. 産業界ニーズの把握 産業界と大学が求める能力のギャップを埋めるために、個々の大学の条件に合った産業界ニーズの把握方法を開発する。 調査方法として、フォーカス・グループ・インタビューによる手法を利用し、調査目的に合わせてサンプリングした学生へのインタビューを実施して手法を習得するとともに、各大学への普及を図る。 開発された手法を個々の大学が利用することにより、通常のアンケート調査よりも掘り下げて、個々の大学に必要な産業界のニーズを把握できる。
2. 社会的・職業的自立力の測定手法の開発 社会的・職業的自立力を測定する尺度を検討するとともに、より効果的な測定手法を開発する。 既存の複数の測定方法を比較検討して、測定手法の策定に必要な条件を抽出し、これをもとに産業界のニーズを反映した測定手法を開発する。 各大学は、それぞれの学生への測定手法の適用可能性を検討し、自大学に適合した測定手法を採用できる。
3. 産業界のニーズに対応したカリキュラムの開発・体系化 産業界のニーズに対応したカリキュラムの開発・体系化をおこなうために、先進的な取組の事例等の調査、検討をおこなう。 個々の大学で実施されているカリキュラムを調査、検討して、カリキュラム開発・体系化を行い、同時に、産官学連携会議等の協力を得て、産業界の学業への考え方を把握し、反映させる。 産業界のニーズに対応し、学生の社会的・職業的自立をはかるために大学が備えるべき科目、カリキュラム体系を構成する。
4. 産業界との連携による人材育成プログラムの開発 産業界との連携のなかで、社会人として必要な「働く力」をもつ人材育成プログラムを開発する。 働く場面を想定したビデオ教材の開発、催事販売インターンシップなどPBL型教育、海外企業・団体と協働する海外インターンシップなどを開発する。 制作したビデオ教材の利用、各大学のインターンシップへの参加等を通じて、人材育成プログラムを共有する。
5. 産業界のニーズに対応した技術者の育成 産業界のニーズに対応した社会的・職業的自立力を有する技術者を育成するための教育改善・充実をはかる。 学生参加型(Student Engagement 型)教育の普及と実施方法の改善を目指して、事例調査、PBL研究会の開催、ワールドカフェ形式のディベート等を実施する。 社会的・職業的自立力を有する技術者を効果的に育成するためのSE型教育の手法を開発・普及させる。

これら5つのテーマは相互に密接に関連し合っており、それぞれのテーマに取り組むとともに、その成果を他のテーマに活かしていくことにより、事業目的をより有効に達成していくことが期待されます。
加えて、本事業の特色である「産業界との連携」にも力を入れていきたいと考えており、それぞれの取組テーマにおいて産業界との連携をはかることにより、事業の質の向上をはかっていきます。

* 本事業に参加している18の大学:
1.青山学院大学、2.大妻女子大学、3.お茶ノ水女子大学、4.工学院大学、5.駒澤大学、6.芝浦工業大学、7.昭和女子大学、8.女子美術大学、9.専修大学、10.拓殖大学、11.東京家政大学、12.東京電機大学、13.東京都市大学、14.東京未来大学、15.法政大学、16.明治学院大学、17.目白大学、18.東京家政大学短期大学部

本事業実施体制

本事業の実施体制は、下図にあるように、各テーマにつきオーガナイザー大学を設定し、オーガナイザー大学が進捗の管理などのプロジェクトマネジメントを行います。各テーマに主として取り組むメンバー大学を置いていますが、どの大学グループの大学も各テーマにオブザーバーとして随時参加することができます。産官学連携会議は、本事業の計画の承認、成果の評価、助言を行います。

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