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2025.12.03

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【理工学研究科】吉原正博さんが「日本生体医工学会 関東支部 若手研究者発表会2025」優秀論文発表賞を受賞

2025年11月29日(土)明治大学生田キャンパスにて開催された「日本生体医工学会 関東支部 若手研究者発表会2025」において、吉原正博さん(理工学研究科 電気電子工学コース 博士前期課程2年・石河研究室所属)が「優秀論文発表賞」を受賞しました。
本賞は、学生による口頭論文発表の中から特に優れたものに贈られるものです。今年度は134件の口頭研究発表が審査対象となり、そのうち14名の学生が受賞しました。

発表概要

「足関節角度を制御可能なインソール型デバイスによる単一距離センサを用いた踵接地直前検知アルゴリズム」

本研究は、高齢者の自立支援や健康寿命の延伸を目指した歩行支援技術の一環として、足関節角度を制御可能なインソール型デバイスに搭載する踵接地直前検知アルゴリズムを開発したものです。歩行では、踵が地面に接触する直前に足部速度が一度減少し、その後に増加へ転じるという特徴的な変化がみられます。提案手法では、この特徴に着目し、複数センサを必要とする従来手法とは異なり、距離センサ1つから得られるデータを用いて速度を算出し、下降局面における局所的な極小点と直後の速度増加を指標として踵接地直前を抽出する判定アルゴリズムを構築しました。このアルゴリズムにより、あらゆる歩行支援デバイスが最適なタイミングで歩行補助の介入ができる制御トリガーとしての活用を目指しています。

 吉原正博さん

受賞者からのコメント

吉原正博さん(理工学研究科 電気電子工学コース 博士前期課程2年・石河研究室所属)

このたびは「優秀論文発表賞」を受賞し、大変嬉しく思います。私は学部時代を含めた3年間、誰もが生涯にわたり自立して歩行できる社会の実現に貢献すべく、足関節角度を制御可能なインソール型デバイスの研究に取り組んできました。今回、その研究成果の一端を評価いただき、このような名誉ある賞をいただけたことを心より光栄に思います。本受賞は、日頃よりご指導くださる石河先生、伊丹先生をはじめ、研究に携わってくださった皆さまのお力添えあってのものです。ここに深く感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も研究に真摯に向き合い、より一層成果を挙げられるよう精進してまいります。

 吉原正博さん

指導教員からのコメント

石河泰明教授(理工学研究科 電気電子工学コース)

今回の受賞は、吉原さんがこれまで継続して積み上げてきた努力と探究心が高く評価された結果です。歩行支援デバイスに関する研究に日々熱心に取り組み、その真摯な姿勢が今回の成果へとつながりました。今後も自ら課題を見つけ、主体的に研究を切り拓いていくことを期待しています。 これからも着実に歩みを進め、さらに成長していくことを楽しみにしています。

伊丹琢客員講師(理工学研究科 電気電子工学コース)

このたび、吉原さんが優秀論文発表賞を受賞されたことを大変誇りに思います。本研究は、歩行支援デバイスの開発において、吉原さんが中心となって取り組んできた歩行周期の検知に関する実験を地道に積み重ねてきた成果です。強い探究心と主体的・積極的に研究活動を進める姿勢が、高く評価されたものと確信しております。今回の受賞を励みに、今後もぜひ学術的な挑戦を続け、様々な社会課題の解決に貢献するとともに、さらに大きく成長してくれることを期待しています。