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2025.12.19
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【経営学部】キユーピーとの産学連携プロジェクトの最終成果発表会を開催 ~学生主体の企画でGREEN KEWPIE認知率が3割から8割近くに~
青山学院大学とキユーピー株式会社(以下キユーピー)は、1年間にわたる産学連携プロジェクト*1の最終成果発表会を、2025年11月12日(水)に、青山キャンパスで開催しました。
本プロジェクトは、プラントベースフードを展開するブランド「GREEN KEWPIE」のマーケティング施策を、本学経営学部の学生主体で企画・実装したものです。地球環境や食の多様性に配慮する「未来の食」として期待されるプラントべースフードですが、生活者への認知・購買にはまだ課題があります。本学に通う学生への認知度向上を目指し、2025年10月に青山キャンパスにて行った喫食イベント*2では、10日間で約3,000食を完売しました。プロジェクトに参加した学生の調査*3によると、学生間のブランド認知率はイベント前後で、28%から76%へと約2,7倍に伸び、未来を担うZ世代へのブランド浸透として大きな成果を残しました。
*1 『おいしい』で変わる未来!キユーピー×青山学院大学プロジェクト」を開始(2025年7月 共同リリース)
*2 キユーピーアヲハタニュースリリース2025 No. 88 参照
*3 青山学院大学青山キャンパスに通う学生を対象にしたオンライン調査。GREEN KEWPIEを「知っている」「食べたことがある」「聞いたことがある」と回答した人の割合を、イベント実施前後で調査 事前調査: 2025年9月29日~10月5日(n=108)、事後調査: 10月20日~24日(n=205)
プロジェクトの成果を発表する学生 デジタルよりリアルが効果的? Z世代へのマーケティングで意外な発見も
最終成果発表会では、イベントでの商品購入のきっかけとして過半数を占めたのが、SNSなどのデジタル情報ではなく「販売ブース(24%)」「ポスター(23%)」というオフラインの接点だったと学生が報告しました。「デジタル情報が飽和している現代の学生だからこそオフラインの接点が記憶に残り、購入につながったのでは」という学生の推察は、キユーピー担当者にも驚きを与え、デジタルネイティブなZ世代への「リアルな体験価値の重要性」が改めて浮き彫りになりました。
プロジェクトの成果を発表する学生 「健康意識が高い=サラダを選ぶ」とは限らない!ペルソナ設定の難しさ
学生は当初、「健康意識が高い青山学院大学生はサラダを好むはず」という仮説を立てていましたが、実際にはサラダ系メニューよりも、パンや麺類といった主食系メニューが早く完売する結果となりました。事前のペルソナ設定と実際の購買行動にズレがあったことを受け、学生は「思い込みをせず、顧客の行動を深く観察することの重要性」や「日常の食事にプラントベースフードを自然に溶け込ませる難しさ」を肌で感じる学びの機会になったと振り返りました。
イベントを楽しむ様子 認知率は約2.7倍、購買意欲も9割超に
学生チームの調査によると、イベント前後で認知率が約2.7倍(28%→76%)に伸びた*3だけでなく、実際に喫食した学生の92%が今後の購買に前向きな姿勢*4を示しました。また事前調査で「プラントベースフードは味が物足りなさそうという先入観を持たれがち」だということが判明していましたが、リアルな喫食体験を提供することでそのイメージを払拭しました。
- *4 GREEN KEWPIEを「今後購入したい」「陳列されていれば考える」という回答の累計(n=201)
イベントを楽しむ様子 学生からのコメント
北村 恵太さん(経営学部 経営学科2年)
自分たちで考え、企画し、実現させるという貴重な経験を得られたことを大変うれしく思います。私はもともとマーケティングに興味があり、その学びを深めたいと考えて経営学部に入学しました。今回の経験は、今後の進路選択や学びに必ず生かせると感じています。また、このような機会を提供してくださったキユーピー株式会社の皆さま、そして本企画の成功に向けてサポートしてくださった先生方や関係者の方々に、心より感謝申し上げます。
担当教員からのコメント
久保田 進彦経営学部長(経営学部 マーケティング学科 教授)
GREEN KEWPIEという素敵なブランドに出会えたこと、そして実店舗の企画・運営という貴重な機会を頂戴できたことは、学生はもちろん、私たち教員にとっても心に深く刻まれる経験となりました。キユーピー株式会社の皆さまの、温かいご支援とお力添えに心より感謝申し上げます。
キユーピー株式会社 濱崎 伸也 取締役 常務執行役員
「デジタル情報に囲まれる若年層に対してもオフライン施策が有効」といった意外な発見もあり、Z世代へのリアルなアプロ―チを知ることができました。学生の皆さんも想いを形にすることの難しさを体感できたのではないでしょうか。青山学院大学の青山キャンパスとキユーピーは同じ渋谷にあります。今後も産学連携を継続し、学生の皆さんの柔軟な発想と企業の知見を掛け合わせたアウトプットを創出していければと思います。
渋谷区との取り組みについて
キユーピーと青山学院大学は、ともに渋谷区が推進する「S-SAP(シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー)協定」に加盟しており、それぞれが渋谷区の地域社会における課題解決に向けた活動に取り組んでいます。
本プロジェクトは、同協定に加盟する企業と教育機関が、両者の専門性と知見を生かして新たな価値を生み出す産学連携の取り組みとして実施するものです。