山崎藍先生が2022年度青山学院学術賞を受賞しました。

〈2022年度 青山学院学術賞 業績概要〉
大学 文学部 日本文学科 教授　山崎藍
著書『中国古典文学に描かれた厠・井戸・簪―民俗学的視点に基づく考察』（勉誠出版、2020年12月）

　本書は、中国古典文学における厠と井戸、およびそれにまつわる道具や、井戸の周囲などを「めぐる」行為を主な検討材料とし、古代中国の人々がそれらをどのようなものと認識し、如何にその象徴性を詩歌などに反映させたかという問題を考察したものである。作者の社会に対する感慨を吐露する場であると考えられてきた詩歌を、場所・儀礼・道具を通して、民俗学的視点から解読するという、日中の研究史上著者独自の手法を採用している。中国古典詩の研究と中国民俗学・考古学を繋ぎ、中国少数民族や日本をも広く比較の対象とする学際的な本書は、今後のアジア研究の新しいモデルを提示するものである。なお、本書は香港の新聞社『明報』に取り上げられており、国外でも注目を集めている。

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