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春山 純志教授(理工学部 電気電子工学科)研究室の成果がイギリス学術誌「Communications Materials」に掲載

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2020.08.28

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春山 純志教授(理工学部 電気電子工学科)研究室の成果がイギリス学術誌「Communications Materials」に掲載

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春山純志教授(理工学部 電気電子工学科、大学院 理工学研究科 理工学専攻 機能物質創成コース、東京大学生産技術研究所リサーチフェロー兼任)研究室の成果が、イギリス学術誌「Nature」姉妹紙の「Communications Materials」に2020年8月3日(月)付けで掲載されました。原子数層からなる半導体へのレーザー光照射により、室温での二次元トポロジカル絶縁体創製に、世界で初めて成功したものです。

トポロジカル絶縁体は従来物質(金属や半導体など)の枠に入らない新奇物質として2016年にノーベル物理学賞を受賞しており、その表面を流れる伝導電子スピンはトポロジカルに保護され、物質固有の散乱要因(欠陥や不純物)の影響を受けず一定の抵抗値(量子抵抗25.8KΩ)を持つため、電子スピン素子・量子コンピュータなど次世代デバイス創製のキーファクターとして注目を集めています。

昨年度(2019年度)、春山研究室では、わずか原子数層からなる半導体・二硫化モリブデンにレーザー光を照射するだけで、局所的に発生する熱により照射部が二次元トポロジカル絶縁体へ転移することを低温で発見しました。今回の発見は、このレーザー光照射条件を徹底的に最適化し、特に低パワー・短時間照射方法を開発することで試料に与えるダメージを極限まで抑制、室温でさえ二次元トポロジカル絶縁体への転移が発生することを見出したものです。

次世代スピン素子などへの応用には室温動作が必要不可欠ですが、これにより原子層半導体へのレーザー光照射で自在に室温トポロジカル相をパターニングすることが可能になり、室温動作する次世代電子スピン素子・回路実現への大きな扉が開かれました。

本研究は、東京大学物性研究所 勝本信吾研究室、東京大学大学院 工学系研究科 機械工学専攻 丸山茂夫研究室、テキサス大学(アメリカ)、マドリード自治大学(スペイン)、オーフス大学(デンマーク)との共同研究で、「Communications Materials」(by Springer Nature)に掲載されました。

【詳細】
掲載誌: Communications Materials
記事タイトル: Room-temperature quantum spin Hall phase in laser-patterned few-layer 1T′- MoS2
URL: https://www.nature.com/articles/s43246-020-00050-w
DOI: 10.1038/s43246-020-00050-w

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