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EVENT(学外講座)

SCHEDULED

2026.05.14 - 2026.06.18

TITLE

【青山キャンパスアカデメイア】日本が世界の中心で輝くために(前編)

日本の伝統的芸術音楽である一中節(いっちゅうぶし)を実際に声を出して体験(稽古)する講座です。
当講座では、一中節の代表的な名曲で、中庸・富貴・素直・孝心などの日本人の基本的徳目を音楽にした「猩々」を課題曲とし、全6回を通し稽古をします。
稽古を通し、日本音楽の実体験(稽古)によってのみ得られる実感をもとに、日本文化の深層を感性で体得し、自身の精神生活の充実を通して、社会の理想的な発展に奉仕する人材を育成すること、そして日本人としての「真の教養」を実践的に身につけることを目的とします。

「稽古」は伝統文化を身につける唯一の方法です。
「稽古」という言葉の本来の意味は「長い年月をかけて磨き抜かれた感性に触れ、今何をなすべきか稽える(考える)」ということです。
一度でも実際に声を出して稽古を経験すると、ものの見え方聞こえ方が全く変わり、新しい世界を感じます。
是非体験してみてください。

講座申し込み

目標、重点を置く学習内容

【当講座の目的】
日本の伝統的美意識を表す「もののあはれ」という言葉があります。折に触れ事に触れてしみじみと感じる情緒的な感覚のことで、日本人ものの考え方、行動はすべてここから発してきました。物事に対して何かを感じる心がもとになり人の考え方が形成され、一人ひとりの考え方によって社会が形成されますので、すべての原点は感じる心(感性) であるといえます。当講座では、「猩々」という作品を全6回を通し稽古をしますが、日本音楽の実体験(稽古)によってのみ得られる実感をもとに、日本文化の深層を感性で体得していただくことが目的です。そして、講座を受講された皆様が自身の精神生活の充実を通して、社会の理想的な発展に奉仕する人材を育成することを目指しています。

【本講座の特徴】
一中節では、真の教養人とは「無意識に、まわりのすべての人と自分自身とを幸せにしてしまう行動しかできない人」と定義し、それに向かって稽古をします。稽古の最終目標はそこにあります。毎回の授業は一回毎に完結し、日本の音楽文化から広く世界の音楽文化までも視野に入れて、音楽構造とそれぞれの音楽を生み出した社会構造との関わりを体験的に学ぶことにより、現代の社会的個人的課題を解決し理想的な未来社会を形成するための感性による判断力を養います。

現代の世界の中で果たすべき日本の役割を考える時、日本人独自の教養を見直すことはとても大切です。
長い歴史の中で培われてきた、私たちの考え方の基本としての日本の伝統的な教養は、次の三つの文化の要素の融合によるものだと思います。
・第一に、神話に始まり神道や和歌に代表される最も古くからの教養です。
・第二に、飛鳥時代に取り入れて完全に日本独自のものとした仏教による教養です。
・第三に、四書五経及び漢詩に代表される中国文化をもとにした教養です。
一中節はその日本人の根幹をなす教養の三大要素がバランスよく溶け込んだ、極上の清汁(おすまし)のような音楽なので、一口味わえば「日本独自の教養とはこういうことか」と、身体全体に染み渡るように一瞬にして感じ取ることができます。

【浄瑠璃と課題曲「猩々」について】
浄瑠璃とは、三味線の調べにのせて物語を語る「語り芸」の一つであり、独特の抑揚や韻律を用いた表現によって、登場人物の心情や情景を立体的に描き出す芸能です。
江戸時代においては、人々は日常的に浄瑠璃を稽古していたとの記録があり、歌舞伎と並ぶ大衆文化として隆盛を極めました。
浄瑠璃は単なる娯楽にとどまらず、言葉の響きや節回しを通じて、聴く者の感性を刺激し、想像力を養う知的営みでもありました。
一中節は浄瑠璃の一種として、時代を超えて長く愛されてきました。

今回稽古をする「猩々」は、一中節の代表的な名曲で、中庸・富貴・素直・孝心などの日本人の基本的徳目を音楽にしたものです。
各回のテーマとなる部分の稽古体験を通して、江戸の人々に浸透していた日本人の基本的教養を音楽で観じ、激動の時代の生き方を学んで行きます。

日本音楽文化を外国人に紹介する必要が生じたときは、日本文化の基本教養として三味線なしでひと節を披露できるように、毎回稽古します。

受講対象者

日本音楽の経験が全くない方こそ大歓迎です。

受講料

24,000円(本学の学生の方は無料で受講いただけます)

※別途、稽古本と音源を購入していただきます。

受講場所

青山学院大学 青山キャンパス
※教室が決定いたしましたら、マイページを通じて改めてお知らせいたします。

必須テキスト・参考図書

受講に際して稽古本と音源を購入していただきます。
合わせて3,000円〜4,000円程度です。

受講に関しての注意事項など

・最少催行人数を設けております。最少催行人数に達しなかった場合には、講座を中止させていただくことがございます。
・講座の録音・録画・写真撮影は、ご遠慮ください。
・講義中は、携帯電話の電源を切るかマナーモードに設定してください。教室内での通話はご遠慮ください。

講座スケジュール(各回の講義予定)

 

1 5月14日

19:00~20:30

一中節「猩々」 1

「猩々」の主人公は儒教における最も基本的な徳目の一つで、全ての善行の源とされる「孝」により不思議な夢を授かり、松下幸之助が強調した「素直な心」により富貴の身となります。富貴の身とは、ただ富裕となるということだけではなく、あらゆる心配ごと悩みごとから解放されて、毎日ただただ楽しいことばかりが湧き起こるように起きてくる人生になることを意味します。富貴の身となった実感を音楽で体験すればやがてそれは現実となります。

2 5月21日

19:00~20:30

一中節「猩々」 2

富貴の身となっても、決して驕らず、日々人々に喜んでいただくことだけを楽しみとして、一生懸命働いている者には、さらに幸運を招く不思議な事が起きるものです。これは人生というものの永遠に普遍の道理です。望外の幸運は、まさに望外、望まずしてはからずしてこそ訪れるものです。それは、日々自分の幸せよりもまず人の幸せを願う人に訪れるものです。そんな望外の幸せを招き入れる心のあり方を音楽で実感します。

3 5月28日

19:00~20:30

一中節「猩々」 3

吉兆という有名な料亭がありますが、吉兆という言葉の意味は、何か良いことが起きるしるし、前触れということです。何かとても素晴らしい良いことが起きる前に、なんとなく全てが美しく明るく浮き立って見えてくるものです。そして心の奥底から自ずと期待と確信が湧き上がってくる感じがするものです。そのなんとも言えない心地よく嬉しい感覚を音楽で体感じます。

4 6月4日

19:00~20:30

一中節「猩々」 4

猩々というのは、海中に棲む妖精または霊獣とも言われる存在のことです。その猩々が海中から現れます。酒好きとして知られる猩々は、まず酒の徳を愛でる舞を、水の上を滑るように舞い始めます。猩々は大好きな酒を売ってくれる酒売り、たいへん親孝行で素直な心に触れてとても嬉しくなり、いつになく上機嫌になって、とっておきの「猩々舞」という特別な舞を舞い始めます。するとその二人の澄んだ心に大自然が感応して、その舞をひき立てる背景として月星は輝きをまし、その舞を盛り上げる音楽として、風と波が美しい響きを奏でます。

5 6月11日

19:00~20:30

一中節「猩々」 5

主人公酒売りの澄み切った心を象徴するような、美しい自然の光景に感動した猩々は、酒売りの酒の壺に不思議な泉を湛えます。この泉は、汲み出した酒の量だけ自然に酒が湧いてきて、どんなに汲み出しても自然に元の量まで湧き、決して溢れ出るようなことはない不思議な泉で、まさに最高の徳である「中庸」の象徴なのです。夢を信じて少しも疑わない素直な心は、必ず無限の富と幸せを手にすることは普遍の真実で、人生の究極の到達点であり富貴の身とは、誰でもがなれる当然のことだということを、猩々の語りと三味線の響きは確信させてくれます。

6 6月18日

19:00~20:30

一中節「猩々」 6

猩々の舞が創り出すあまりにも美しい世界に、すっかり心を奪われた酒売りは、そのあまりの幻想的な美しさに、これは現実ではなく酒に酔ってみた夢なのではないかと疑うほどでした。しかし「中庸の徳」の象徴として酒壺に湛えられた泉は、未来永劫尽きることなく湧き続けています。
素直な心で皆のために働けば、誰にでも間違いなく訪れることで、逆に自らのための飽くなき欲の追求は、必ず不幸な結果を招くという普遍的な事実を、リズミカルな音楽で身に染み渡るように奏でながら曲は終わります。
その後に残るこの曲の余情は一生の宝となることでしょう。

 

1 5月14日

19:00~20:30

一中節「猩々」 1

「猩々」の主人公は儒教における最も基本的な徳目の一つで、全ての善行の源とされる「孝」により不思議な夢を授かり、松下幸之助が強調した「素直な心」により富貴の身となります。富貴の身とは、ただ富裕となるということだけではなく、あらゆる心配ごと悩みごとから解放されて、毎日ただただ楽しいことばかりが湧き起こるように起きてくる人生になることを意味します。富貴の身となった実感を音楽で体験すればやがてそれは現実となります。

2 5月21日

19:00~20:30

一中節「猩々」 2

富貴の身となっても、決して驕らず、日々人々に喜んでいただくことだけを楽しみとして、一生懸命働いている者には、さらに幸運を招く不思議な事が起きるものです。これは人生というものの永遠に普遍の道理です。望外の幸運は、まさに望外、望まずしてはからずしてこそ訪れるものです。それは、日々自分の幸せよりもまず人の幸せを願う人に訪れるものです。そんな望外の幸せを招き入れる心のあり方を音楽で実感します。

3 5月28日

19:00~20:30

一中節「猩々」 3

吉兆という有名な料亭がありますが、吉兆という言葉の意味は、何か良いことが起きるしるし、前触れということです。何かとても素晴らしい良いことが起きる前に、なんとなく全てが美しく明るく浮き立って見えてくるものです。そして心の奥底から自ずと期待と確信が湧き上がってくる感じがするものです。そのなんとも言えない心地よく嬉しい感覚を音楽で体感じます。

4 6月4日

19:00~20:30

一中節「猩々」 4

猩々というのは、海中に棲む妖精または霊獣とも言われる存在のことです。その猩々が海中から現れます。酒好きとして知られる猩々は、まず酒の徳を愛でる舞を、水の上を滑るように舞い始めます。猩々は大好きな酒を売ってくれる酒売り、たいへん親孝行で素直な心に触れてとても嬉しくなり、いつになく上機嫌になって、とっておきの「猩々舞」という特別な舞を舞い始めます。するとその二人の澄んだ心に大自然が感応して、その舞をひき立てる背景として月星は輝きをまし、その舞を盛り上げる音楽として、風と波が美しい響きを奏でます。

5 6月11日

19:00~20:30

一中節「猩々」 5

主人公酒売りの澄み切った心を象徴するような、美しい自然の光景に感動した猩々は、酒売りの酒の壺に不思議な泉を湛えます。この泉は、汲み出した酒の量だけ自然に酒が湧いてきて、どんなに汲み出しても自然に元の量まで湧き、決して溢れ出るようなことはない不思議な泉で、まさに最高の徳である「中庸」の象徴なのです。夢を信じて少しも疑わない素直な心は、必ず無限の富と幸せを手にすることは普遍の真実で、人生の究極の到達点であり富貴の身とは、誰でもがなれる当然のことだということを、猩々の語りと三味線の響きは確信させてくれます。

6 6月18日

19:00~20:30

一中節「猩々」 6

猩々の舞が創り出すあまりにも美しい世界に、すっかり心を奪われた酒売りは、そのあまりの幻想的な美しさに、これは現実ではなく酒に酔ってみた夢なのではないかと疑うほどでした。しかし「中庸の徳」の象徴として酒壺に湛えられた泉は、未来永劫尽きることなく湧き続けています。
素直な心で皆のために働けば、誰にでも間違いなく訪れることで、逆に自らのための飽くなき欲の追求は、必ず不幸な結果を招くという普遍的な事実を、リズミカルな音楽で身に染み渡るように奏でながら曲は終わります。
その後に残るこの曲の余情は一生の宝となることでしょう。

講師紹介

都 一中
1952年 東京生まれ。本名・藤堂誠一郎。常磐津節を父初世常磐津文字蔵、四世常磐津文字兵衛、常磐津菊三郎に師事長唄三味線を田島佳子、長唄を皆川健に師事。
青山学院中等部・高等部卒業(19期) 東京芸術大学音楽学部中退、音楽学を小泉文夫に師事、一中節を十一世都一中に師事。
1981年 二世常磐津文字蔵襲名
1985年 第一回文化庁芸術作品賞受賞
1986年 歌舞伎座の常磐津節立三味線(主席奏者)に昇格
1990年 公益財団法人清栄会 奨励賞受賞
1991年 十二世都一中を襲名し、一中節宗家継承
1999年 重要無形文化財 一中節(総合認定)保持者認定
2008年 重要無形文化財 常磐津節(総合認定)保持者認定
2014年度 日本芸術院賞受賞
2023年 重要無形文化財 日本舞踊 保持者認定
2026年 日本藝術院 会員に選出

ドイツ、オーストリアなどの国際音楽祭に招聘され演奏会を行う。
ニューヨーク及びボストンのジャパンソサエティーに招聘され、米国東海岸各都市で演奏会を行う。そのほか、M.I.T.、イェール、ウェスリアン、コロラド、北京、などの各大学、バークリー音楽院にて講演と演奏を行う。
都一中音楽文化研究所理事長、一般財団法人古曲会評議員、常磐津協会理事、一中節都会主宰、常磐津百閃会主宰。

一中節宗家十二世都一中として、古典の中の古典といわれる一中節の高度に洗練された美意識を継承し、門弟の指導にあたりながら、現代の最先端の感性の要求に応える演奏活動を国内外で展開。未来へ向かっての日本の音楽芸術の進むべき道を追求している。二世常磐津文字蔵としては、常磐津節の所作事浄瑠璃としての特徴を生かし、舞踊とともに江戸の文化のゆかしさを現代に体現し、常磐津のみの演奏においても、新しい価値の創造に取り組んでいる。

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