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2020年度大学・大学院学位授与式 2年ぶりに挙行

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2021.03.27

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2020年度大学・大学院学位授与式 2年ぶりに挙行

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2021年3月27日(土)、2020年度卒業礼拝、大学・大学院学位授与式を青山キャンパスにて執り行いました。
昨年度(2019年度)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響拡大に伴い学位授与式を中止することとなりましたが、今年度は、体調確認やマスク着用を徹底し、万全を期した上で2年ぶりに挙行しました。
本式典は学生のみの参列となりましたが、インターネット動画にてライブ配信し、保証人やご家族の方などにもご覧いただきました。

阪本浩学長の式辞 大学を卒業する皆さんへ

ご卒業おめでとうございます。
今年は桜の開花が例年より早く、満開の桜の下での卒業式となりました。これは、コロナ禍にあっても学びを止めず、例年以上の努力を強いられた皆さんのために、特別に前途を祝しているように見えます。

「青山学院教育方針」には、「愛と奉仕の精神をもって、すべての人と社会とに対する責任を進んで果たす人間の形成を目的とする」と書かれています。学窓を巣立って社会に出る皆さんには、「すべての人と社会とに対する責任を進んで果たす」ことが期待されていると言えるでしょう。
では、「責任を果たす」とはどのような事なのでしょう? その答えは様々でしょう。ここでは、おそらく皆さんがご存じとは思いますが、マックス・ヴェーバーが有名な講演『職業としての政治』で述べている「心情倫理」と「責任倫理」に注目してみましょう。そこでは、こう言われています――「心情倫理家は、純粋な心情の炎、たとえば社会秩序の不正に対する抗議の炎を絶やさないようにすることだけに〈責任〉を感じる。心情の炎を絶えず新しく燃え上がらせることが、彼の行為の目的である。」それに対して責任倫理家は、「自分の行為の結果が前もって予見できた以上、その責任を他人に転嫁することはできないと考える。これこれの結果は確かに自分の行為の責任だと言うであろう。」
皆さんは、「正しさ」を求めることが「人と社会とに対する責任を進んで果たす」ことだと考えるかもしれません。しかし、結果を予見する、結果に責任を負うという「責任倫理」の考え方があることも忘れないで欲しいのです。それは正しくないと周囲から非難されようとも、それがどのような結果をもたらすのかを考えて、「それでもなお、私としてはこうするよりほかない」と言う方が勇気ある態度と言えるかもしれません。
皆さんに政治家になれ、あるいは英雄になって欲しいと言っているのではありません。それでも、これからの人生において、いつの日かそんな決断を迫られる時が来るかもしれません。何回もそのような機会があるかもしれません。今日の風潮は、何が何でも「正しさ」を、その時々の「正しさ」を要求しているように見えます。純粋であれば、それでよいのかもしれません。しかし皆さんには、確かな専門知識と幅広い教養を基礎として自ら考え抜き、予見し得る結果をも考えることを忘れないで欲しいと思っています。「それでもなお」と言える「サーバント・リーダー」になって欲しいと願っています。
母校は皆さんのこれからの活躍に期待しています。

(引用は、マックス・ヴェーバー著、脇圭平訳『職業としての政治』岩波文庫、による)

阪本浩学長の式辞 大学院を修了する皆さんへ

今日ここに、皆さんに学位記を授与できましたことを誇らしく思います。
今年は桜の開花が例年より早く、満開の桜の下での学位記授与となりました。これは、努力してきた皆さんの前途を祝しているように見えます。
コロナ禍にあっても、皆さんは研究に専念し、学位論文を書き上げ、厳しい審査に合格して、博士号、修士号を授与されたのです。これは、皆さんが一人前の研究者として認められたことを意味しています。苦心した分だけ、皆さんは、生涯忘れられないような深い喜びを感じていることでしょう。今はそう感じていなくとも、いつの日か、振り返ってそう感じるかもしれません。今日ばかりは謙虚になる必要はありません。この栄冠を、どうぞ誇りとしてください。
「学問は永遠に若い」と言われることがあります。例えば芸術作品は、他の傑作によって取ってかわられたり、時代遅れになったりはしないでしょう。人により好みも違い、様々な批評があっても、作品の価値は永遠と言えるでしょう。それに対して、学問上の仕事はいつか時代遅れとなります。つまり、何年か後には次の、新しい研究によって乗り越えられていく運命にある、だから、学問は「永遠に若い」というわけです。
皆さんの指導教員、研究科の先生方も、皆さんが自分たちを乗り越えて行ってくれることを期待していると思います。いつの日か、「先生はもう古いよ」と言われるのを楽しみにしている、その日が一日も早く来るように望んでいると言っても良いかもしれません。
また、この運命は皆さん自身も逃れられないでしょう。皆さんの研究が本当に優れたものなら、そこには新しい問題提起が含まれているはずです。皆さんは研究の過程で新しい課題に気付いたことと思います。その新しい課題に、さらにチャレンジしてみたくなりませんでしたか? 
この後、皆さんはそれぞれの道を歩み、様々な分野で活躍されることと思います。しかし、皆さんは修士号、博士号を持つ、特定領域の専門家であることを常に忘れないで欲しいと願っています。これからも、新しい課題にチャレンジしようとする意欲を持ち続けて欲しいと思います。
皆さんのこれからの活躍に期待しています。

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