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グローバルな視座から「共生社会」を考える

青山学院大学 地球社会共生学部教授 橘田 正造

青山学院大学
地球社会共生学部教授
橘田 正造 [Syozo Kitta]

アジアの加速するグローバル化と地球共生

第3回 2016/7/16(土)

  1. 本講義では、近年アジア諸国で加速する経済のグローバル化の動きを、歴史的に且つ地政学的に捉えつつ、世界的な視点からその実像を検証し、21世紀の日本が如何にこの動きに対応していくべきなのかを受講者の皆さんと考えてみたいと思います。
  2. スウエーデンの経済学者でノーベル経済学賞を受賞したG・ミュルダール博士は、1968年に刊行した『アジアのドラマ』(原題:Asian Drama)で、アジアに経済発展の望みはないと主張。その25年後の1993年に世界銀行が『東アジアの奇跡』(原題:East Asian Miracle)を刊行し、東南アジアを含む東アジアの目覚ましい経済発展を称賛した。そして更にその22年後の2015年末に『アセアン経済共同体』(ASEAN Economic Community:AEC)が誕生し、アセアン10ヶ国の間で輸入関税のない自由貿易経済圏が誕生した。
  3. そのアセアン10ヶ国は、中国、インド、日本等6ヶ国(他は韓国、豪州、ニュージ-ランド)と次々とFTAを締結し、全16ヶ国で輸入関税のない『東アジア地域包括的経済連携』(Regional Comprehensive Economic Partnership : RCEP)を構築すべく交渉を加速している。RCEPが実現するとその総人口は35億人を超え、地球人口のほぼ半分を占め、世界のGDPの約30%を占める自由貿易圏が誕生する。そのRCEPよりも一足早く日・米の他ベトナム、マレイシア、シンガポール等の太平洋を取り囲む12ヶ国が参加する『環太平洋経済連携協定』(Trans-Pacific Partnership:TPP)の交渉が、2015年10月に合意に達した。TPPが参加各国の議会承認を経て発効すると、世界のGDPの約40%を占める貿易投資の自由経済圏が誕生することになる。韓国、タイ等が既にTPPへの参加を表明している。
  4. では何年頃から如何なる理由でアジアで経済のグローバル化が加速化を始めたのか?アフリカではどうなっているのか?日本はどのように対応すべきか?地球共生は可能なのか?受講者の皆さんと考えてみたいと思います。

プロフィール

青山学院大学 地球社会共生学部教授
橘田 正造 [Syozo Kitta]

1971年青山学院大学卒(経済)、1973年早稲田大学大学院修了(経済学修士)、1973年から2005年まで政府開発援助(円借款業務)に従事。バンコク、ニューデリー、パリに駐在勤務。また1984~87年までアジア開発銀行(本部マニラ)に勤務。2005年9月に国際協力銀行を開発金融研究所所長を最後に退職。その後、横浜国立大学大学院客員教授を経て、2008年4月から2011年3月まで筑波大学教授、また2011年4月から青山学院大学大学院特任教授を経て、2015年4月から同大学地球社会共生学部教授。主な著書は、(1)アフリカにおける貧困者と援助(共著)晃洋書房、(2)アフリカ政策市民白書(共著)晃洋書房。他。

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