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文学研究科長 小林 和幸 [KOBAYASHI Kazuyuki]
研究科長あいさつ
青山学院大学大学院文学研究科は、英米文学、フランス文学・語学、日本文学・日本語、史学、比較芸術学の各専攻から構成されています。
文学研究科では、学部での勉強を基礎に、高度で幅広い専門知識を学びます。各専攻は、それぞれの学問領域により、その伝統や性格、研究方法は大きく異なります。皆さんは、研究を進めていくなかで、各学問領域独自の伝統的な研究手法やデジタル・ヒューマニティーズに代表される先端的な研究手法に接し、それらを身につけることになるでしょう。
人文学は「人間の存在の意味」や「人間とは何か」という課題を探求しようとするものといわれています。文学研究科の各専攻における学問領域の独自性は強いですが、それぞれの研究により、人文学研究を進展させることが期待されます。
研究を進めていくためには、膨大な先行研究を読み込み、各地に所在する様々な資料を検討し、あるいは多様な実験・観察を経て、研究報告などを行い研究の深化をはかる必要があります。また、そもそも自分の問題関心をどこに置くかが重要ですし、その問題の意義を絶えず考え続ける必要もあるでしょう。さらに専門以外の学問領域との協力による学際的な研究が新しい成果をもたらす可能性もあります。
大学院では学生は、初学者ではあっても一人の研究者として認識されることになります。教員は、独立した研究者として学生と向き合い、真摯に研究の向上のために助言します。また、同じ分野を研究する友は、学内にも、また他大学にも出来るでしょう。そうした研究の目的を共有した仲間は、研究の苦楽を共にする生涯の友になるかも知れません。本学大学院はもちろん、提携する他大学の大学院授業あるいはさまざまな研究会や学会の場を通じて、そのような仲間を皆さんが持つことを願っています。
現代社会は、国際化し情報技術が発展するなかで、大きく変化し流動化してきています。そうしたなかで、「人間とは何か」を問う意味はかえって重要性を増しているとも言えます。他者と協調し連携しながら、周囲に振り回されない、確固とした知恵や洞察力がその問いのなかで、育まれるからです。
皆さん一人ひとりが、大学院での学修と研究を通じて、オリジナリティがあふれる魅力的な論文を作成されること、最先端の学識を身につけることにより、研究や教育あるいは社会のさまざまな分野で存分に活躍されることを期待しています。