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学科概要(史学科)

FEATURES 学科概要

学科主任より

現代社会と歴史学

史学科主任 安村 直己

歴史学は「不要不急」の学問ではありません。みなさんが史学科に入学されたら、歴史学の有用性を4年間かけて学び、社会に出てその成果を活用してほしいと思います。

過去についてのより正しい認識に到達し、それを共有する方法と態度を育むのは、難しい。だからこそ、歴史学はそれを目的とします。不要不急どころではない。この方法と態度とは、社会の様々な場面で応用可能な、生きるための「基礎体力」となるのです。

歴史を研究していて痛感するのは、ひとは失敗するということ。でも、失敗を記録し、後世に伝える勇気さえあれば、遠い子孫たちは同じ失敗を回避できるかもしれない。他方で歴史は、いまとは異質な過去があったことも教えてくれる。

こうして歴史は、私たちを閉じ込める牢獄から、いまとは違う未来を構想し、創り出すための出発点へと変わる。

そのような歴史学を、みなさんといっしょに学べる日が来ることを願っています。

史学科の特色

本学史学科は文学部の中に置かれています。ギリシャ語の“historia”は英語の“history(歴史)”と“story(物語)”の語源であり、フランス語の“histoire”はいまでも両方の意味に使われています。それだけ人間の歴史には物語性があるのでしょう。

しかし、歴史学はれっきとした科学(scientia)のひとつであり、人間とその社会の背後にある真理を明らかにする学問でもあります。

歴史学が人文・社会科学の中で最も実証的な学問であることはよく知られています。動かしがたい事実に基づいて、物事の是非を判断したり、自分の意見を述べたりすることは日常生活でもよく行われていることです。

難解な歴史史料との"格闘"の経験はきっと、皆さんの将来の社会生活に役立つことでしょう。

沿革

1968(昭和43)年4月に誕生した青山学院大学文学部史学科は、2018年4月、50周年を迎えました。この50年の間に、史学科から7千名近い卒業生が巣立ちました。

史学科は、50年前の創設の時から、「世界的視野をもつて新しい研究・教育の場として史学科を発展させ、東西文化交流の面においてその特徴を発揮させ、史学の発展に寄与し、歴史的教養豊かな学生の教育を目ざす」(「文学部史学科増設届出書」)という理想を掲げてきました。

すなわち、青山学院大学文学部史学科は、研究の基礎として日本史、東洋史、西洋史、考古学という専門領域を維持しながら、世界史的な視野を重視して、領域を超える学際的な学問の場として、学科の発展をめざしています。

現在の史学科は、こうした創設時の理想に近づくための努力の上に立っています。

史学科で学ぶ4年間は、急激に進む国際化と情報技術の発展により、大きく変化する現代社会に対応するための知恵を育むことになると、確信しています。

これまでの史学科の卒業生がそうであったように、先人が積み上げてきた豊かな知識や伝統を学び、それをもとに社会で活躍しようとする意欲ある皆さんと共に学び、研究を進めることを、心より楽しみにしています。

1968年 史学科設置。学生・大学院生を中心とする研究誌『史友』を創刊。
1969年 『青山史学』創刊。
1972年 大学院文学研究科史学専攻 修士課程設置。
1974年 大学院文学研究科史学専攻 博士課程設置。
1997年 芸術史コース設置。
2007年 史学科40周年を迎える。
2012年 芸術史コース廃止。
2018年 史学科50周年を迎える。
現在に至る。

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