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教育研究上の目的と3つのポリシー(心理学科)

POLICY 教育研究上の目的と3つのポリシー

教育研究上の目的

心理学科の理念・教育方針は、「心の専門家の養成機関として、心理学を抽象的な学問としてではなく、世の中に役立つ具体的な知恵や実践的技術を修得することに重点を置く、まったく新しい学びの場を提供すること」である。また、心理学科では「心」に関する豊かで多様な視点に基づく問題解決志向型の人間の養成を目指している。具体的には、感覚・知覚の基礎的領域から、社会・臨床の応用領域にいたる最新の研究成果をふまえて、心理に関わる諸現象を「科学的」「人間学的」「総合的」に研究することを通して、上記目的の実現を目指す。

ディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)

■知識・技能
・人間を多様な視点から見るための広い教養を持っている。
・心の多様性と普遍性を理解し、心理学の学問内容と研究方法を身につけている。
・心理学の基礎・応用に関連する研究あるいは実践活動を遂行するために必要な、実験・調査・面接・テストを実施する技術を習得している。

■思考力・判断力・表現力
・心理学の研究や調査を計画・立案し、報告書にまとめる能力を身につけている。
・研究成果や自分の考えを的確に発信することができる。

■意欲・関心・態度
・国内外の資料を自ら探し、批判的実証的態度をもってそこから学ぶことができる。
・心理学の知識と方法論を応用して、社会、企業、組織、地域、家庭におけるさまざまな問題を発見し、解決に取り組む意欲を有している。

カリキュラムポリシー(教育課程編成・実施の方針)

心理学科は、学科の人材育成目的の達成のため、以下のような専門教育科目(心理学科学科科目)と、外国語科目及び青山スタンダード科目(含む 第二外国語科目)で構成される教育課程を編成する。

心理学科学科科目
第Ⅰ群:基礎科目・哲学科目
第Ⅱ群:心理学領域講義科目(発達心理学・認知心理学・社会心理学領域 ほか)*
第Ⅲ群:心理学領域講義科目(発達心理学・認知心理学・社会心理学領域 ほか)
第Ⅳ群:臨床心理学領域講義科目*
第Ⅴ群:臨床心理学領域講義科目
第Ⅵ群:臨床心理学領域実習・演習科目
第Ⅶ群:演習科目
第Ⅷ群:特別研究及び卒業論文
* 第Ⅱ群・第Ⅳ群は、心理学領域講義科目・臨床心理学領域講義科目のうち、国家資格「公認心理師」受験に必要な科目である。

 基礎科目(Ⅰ群)は学生の学習状況に合わせた段階的な科目配置を行う。必修科目として、1年次には「心理学概論」と「心理学基礎演習」「心理統計基礎」を通して心理学の基本的な知識と批判的実証的態度を身につける。2年次には「心をめぐる諸問題」を通して心についての多様な視点を身につけ、思考力を養うとともに、「心理学実験」と「心理学研究法」で心理学の基本的な研究方法および倫理を、「心理学統計法Ⅰ」「心理学統計法Ⅱ」で基本的な統計処理技能を習得する。それと合わせて、2年次・3年次には、各自の興味のある研究領域に応じて、コンピュタープログラミングや高度な統計技法、専門的な研究手法を身につける科目や、心について哲学的な考察を深めるための科目も選択必修として用意する。

 Ⅰ群に含まれる哲学の講義科目も含め、多彩な講義科目(Ⅱ群・Ⅲ群・Ⅳ群・Ⅴ群)と演習科目(Ⅵ群・Ⅶ群)は、基礎科目での学習の進行状況を配慮した学年配置を行う。特に認知心理学・発達心理学・社会心理学・臨床心理学の4領域については、1年次配置の各概論から始まり、2年次配置の専門的な内容の科目、3年次配置の特別講義へと、順を追って学習を進められる配置を行っている。学生は、これらの中から各自の興味を中心に据えた科目選択を行うことによって、専門の知識や技能を向上させるとともに、個別の問題解決への意欲・態度を養う。また、2・3年次には、演習科目(Ⅶ群)の中から必修科目として「心理学応用演習」を履修することによって、先行研究を読み解く能力とともに、思考力・判断力・表現力を培う。さらに外国語の文献や哲学の文献を読み解く力を養いたい学生に対しては、そのための演習も用意する。

 なお、3年次以降は、各自の希望進路にあわせて、多彩な進路に向けて自由度の高い授業選択ができる「一般心理コース」と、将来、「公認心理師」や「臨床心理士」を目指す人のための「臨床心理コース」のいずれかを選択して履修を進めることになる。「臨床心理コース」に進んだ学生に対しては、「公認心理師」受験に必要な講義科目(Ⅱ群・Ⅳ群)と演習科目(Ⅵ群の「心理演習」)の大半を必修科目とするとともに、心理学的支援を行う上での技能・態度・意欲を養うための実習科目(Ⅵ群の「心理実習」)を選択必修として用意する。

 Ⅷ群の「特別研究演習Ⅰ・Ⅱ」(3年次必修科目)では、心理学の実証研究(実験・調査・観察、面接など)を企画・実行し、研究論文を作成する。4年次の「卒業論文Ⅰ・Ⅱ」(選択必修)ではさらに進んだ研究を行い、卒業論文の作成と発表を行う。また、「卒業論文Ⅰ・Ⅱ」では、所定の哲学の講義・演習を履修した者に限り、卒業論文を哲学領域で執筆することも可能とする。これら各自の研究の遂行と研究論文および卒業論文の執筆等を通して、意欲・態度とともに思考力や判断力、表現力、実行力、発信力を高める。

アドミッションポリシー(入学者受入れの方針)

■知識・技能
国語、地理歴史、公民、数学、理科、英語などについて高等学校卒業相当の知識を有している。

■思考力・判断力・表現力
物事を論理的に考察し、自分の考えを的確に表現できる。

■意欲・関心・態度
・人の心や社会問題に関する学問や実践に強い関心を持ち、専門的に探究する志を有している。
・多様化する現代社会に役立つ具体的な知恵と実践力を身につける意欲を有している。