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“学際的な研究の可能性”-社会を多面的視点で考える-

青山学院大学 社会情報学部准教授 皆木 健男

青山学院大学
社会情報学部准教授
皆木 健男 [Takeo Minaki]

投資と心理 ―証券投資を人間の心理から考える

第1回 2017/10/14(土)

この講義では、証券投資と人間心理について説明します。一般的に経済学は、“人間は合理的である”ことを前提としています。まず、合理的な人間とはどんなものでしょうか?その特徴は、感情をもたず、いつも自分の効用を最大化することができる点にあります。つまり、意思決定にさいして、えられるすべての情報を誤りなく処理し、もっとも望ましい選択をおこなうことができるのです。これが、超合理性です。経済学では、この超合理的な経済人をホモ・エコノミカスと表現します。

次に、なぜこうした前提を置くのでしょうか?実は、こうした前提を置くことで経済活動のモデル化が容易になったといえます。つまり、経済分析を簡単にしたのです。さらに、かりに非合理的な人間が存在しても、経済活動のなかで淘汰され、非合理的な意思決定によってもたらされる影響は小さいと考えられてきました。ただし、こうした経済学で、あらゆる経済活動を説明することは不可能です。当然、例外(アノマリー)が生まれてしまいます。合理性を前提とした経済学では説明できない現象が多く発見されています。そこで、“人間の合理性”という前提を“人間の限定合理性”に換えて議論する分野が誕生しました。

本講義では、人間は合理的であると捉えるのではなく、限定的に合理的であると捉え、証券投資を説明します。つまり、人間の認知能力には限界があり、かつ計算処理能力にも限界がある、これを前提とし、さらに心理学の知見をもちいて、証券投資を考えてみたいと思います。

プロフィール

青山学院大学 社会情報学部准教授
皆木 健男 [Takeo Minaki]

一橋大学商学研究科博士課程修了。北星学園大学経済学部講師、准教授を経て、現在青山学院大学社会情報学部准教授。専門分野はファイナンス、証券論。
主な著書には、“Liquidity in Japanese Government Bond Futures Market” INTERNATIONAL JOURNAL OF BUSINESS, 18(4), 2013などがある。

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