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“学際的な研究の可能性”-社会を多面的視点で考える-

青山学院大学 社会情報学部教授 開澤 栄相

青山学院大学
社会情報学部教授
開澤 栄相 [Eisuke Hirakizawa]

国際政治経済の視点から見た日本、そして日本人

第2回 2017/10/21(土)

日本政府は、1990年代から続く低い経済成長率や高い失業率に対応するため、この4年間「アベノミクス」と呼ばれる政策により、日本経済の浮揚を図ってきました。最近の雇用環境は著しく改善してきていますが、日本経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は力強さに欠け、脱デフレには至っていません。日銀による異次元の金融緩和やマイナス金利政策についても、識者の間ではその評価が分かれています。一方、世界を見渡せば、英国の国民投票の結果(EU離脱)と米国におけるトランプ大統領の登場は我々を驚かせました。そして、トランプ新大統領の「America First」の言動に見られるように、保護主義的色彩が増し、民主主義と自由主義が危機を迎えているとの言説も多くなっています。また、トランプ大統領がTPP(環太平洋パートナーシップ)離脱を表明したことから、貿易立国である日本は新たな方針の構築を迫られています。

世界が、激動する国際政治力学や難民問題、貧困問題、地球温暖化問題等に直面する中で、人口減少社会を迎えた日本は、今後どのように振る舞ってゆくのでしょうか。日本人は、宗教や外国人労働者とどう向き合うのでしょうか、巨額な政府債務残高問題と年金問題の解決の道筋はあるのでしょうか、AI(人工知能)は個々人に幸福をもたらすのでしょうか、脱デフレや安定成長の達成は可能なのでしょうか、そうした点については誰もが不安や問いを持っていることでしょう。

私は、政府の経済計画立案や金融機関での海外勤務など、実務の世界に長くおり、多くの中高齢者の方達と同じように、高度成長期、バブルの発生と崩壊、失われた20年を経験してまいりました。若い学生に、高度成長期、バブル時代、お金の起源といった動画を見てもらうと、我々とは異なった様々な感想が寄せられます。時間(歴史)と構造(仕組み)を軸に、社会を多面的な視点で考えてみたいと思います。

プロフィール

青山学院大学 社会情報学部教授
開澤 栄相 [Eisuke Hirakizawa]

横浜国立大学経済学部卒業、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科国際ビジネス専攻修士課程修了。日本専売公社 、日本経済研究センター 、経済企画庁、日興リサーチセンター(ニューヨーク駐在シニアエコノミスト)での勤務の後、高千穂大学商学部教授を経て青山学院大学社会情報学部教授。専門は、国際金融論、証券投資論、マクロ経済学、計量経済学。著書は、「アメリカ金融・証券市場の見方」 、「証券欄の見方・活かし方」、「2000年の日本-高齢就業シナリオの選択」(いずれも共著)等。

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